MERS蔓延中の韓国… 市民たち「スーパーに行くのも怖い」

中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)患者数が日ごとに増加している韓国で、市民らは不安と政府に対する不満の声をあげている。

　特に、免疫力のない幼児をもつ保護者らは保育園や幼稚園はもちろん、近所のスーパーに出かけるのも怖いと不安感を募らせている状況。

　ソウル市内に住むイ某氏（28、女性）は、先週末に予定されていた「家族外出イベント」への参加を取りやめた。3歳と4か月の2人の子供をもついては、「何年間も週末のたびに、家族一緒に近くの広場へ出かけていたのだが、今週は幼い子供を連れて出かけるのは危険と判断し、断念した」とし、「MERS患者が増加している中で、免疫力のない子供を連れて人ごみに出かけるのは危ない」と説明。最近は、3歳になる長男を保育園に送るのも、4か月の次男と自宅近くのスーパーへ出かけるのも、心配になるのだという。

　また、同じく幼い子供をもつイム氏（44）も「今回のMERSをニュースで見ながら、数年前に発生したSARSや新型インフルエンザを思い出した」とし、「子供たちのことが最も心配。外出も控え、いつも気を付けるようにと念を押しているが、まずは自分自身の健康管理にも注意を払わなければ、と思う」と心配そうに話した。