北朝鮮は去る26日、平壌(ピョンヤン)で記者会見を開き、韓国側の国家情報院と米国の操作による「スパイ」を逮捕したとし、キム・グッキ氏、チェ・チュンギル氏の姿を公開した。
北朝鮮は2人が「最も卑劣で陰謀的な暗殺手段で、我々の首脳部にどうにかして会いたいと暴れたため、テロリストとして規定した」とし、活動内容を公開した。
特に、キム氏については北朝鮮側は、2009年に故金正日(キム・ジョンイル)総書記の中国訪問と関連し、移動経路と金総書記の健康に関する情報を韓国国家情報院に渡した、と主張。また、キム氏が経済混乱を加重させるため、偽造通貨を作成し流通させるなどの行為を実行したとし、2人の行為を主に「体制転覆」として焦点を合わせた。
これらは、2013年にキム・ジョンウク宣教師が拘束された当時に用いた手法であり、対外的に韓国側が北朝鮮を相手に卑怯な方法で情報収集をおこない、「体制崩壊」に導いていると見せかける「宣伝」の意図があると推測される。
韓国政府の立場としては、キム・ジョンウク氏に続き、韓国国民が再び拘束されたことが確認され、2人の早期送還を求めているが、負担が加重された状況。最高指導者に対する暗殺などの容疑はもたれていなかったキム・ジョンウク氏が、韓国の無期懲役に該当する「無期労働教化刑」が宣告されたことを勘案すると、現在拘束されている2人については、さらに重い刑が科せられる可能性がある。
一部では、韓国政府が2人の送還問題を協議するために水面下での接触、あるいは特使派遣まで推進しなければならない、との主張も出ている。
27日、統一部の林丙哲(イム・ビョンチョル)報道官は定例ブリーフィングで「現時点では、まず弁護人接見など、北朝鮮側の協力が必要な状況」とし、「今後、具体的にどのようにすべきか適切な方案を講ずる」と述べた。
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