【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が2010年3月に韓国海軍哨戒艦「天安」を撃沈した事件から、26日で丸5年になる。 韓国軍当局によると、北朝鮮は同事件以降、東海や黄海で奇襲・侵入能力を強化し続けているほか、新型潜水艦に弾道ミサイルを搭載するため実験を繰り返しているという。 北朝鮮の朝鮮人民軍は1月末、有事の際に朝鮮半島に展開される米軍の空母を攻撃する訓練を黄海と東海で実施した。東海での訓練では、島を空母に見立てて魚雷を発射し、戦闘機で爆弾を投下した。 また、昨年11月に始まり来月まで続けられる冬季訓練は、過去最高レベルで実施されている。特に、奇襲・侵入に使われる航空機、AN2を利用した特殊部隊の空輸・降下訓練の頻度は例年の約20倍に増えた。 前線地域には師団級部隊の主力となる射程20キロの122ミリロケット弾など約200門のロケット弾を配備し、後方地域には射程60キロを超える240ミリ、240ミリ改良型ロケット弾など約200門を展開している。これらは有事の際、韓国の首都圏を攻撃するのに使われる。 最近では新型潜水艦を建造し、弾道ミサイルを搭載するため垂直発射管の発射実験を繰り返しているほか、陸上、海上に発射試験場を建造しているとされる。 韓国の専門家らは、北朝鮮が垂直発射管を完成させて弾道ミサイルを潜水艦に搭載すれば、韓米の対応作戦が変更を迫られるほど致命的な脅威になると懸念している。 北朝鮮はまた、黄海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)に近い長山串(岬)や甕津半島、康ニョン半島、麒麟島などに900門余りの海岸砲を配備している。軍港の海州港一帯だけで100門余りが集中している。 海岸砲は射程27キロの130ミリ砲、同12キロの76.2ミリ砲が多く、一部地域には同27キロの152ミリ地上曲射砲が配備されている。また、射程83~95キロの地対艦ミサイル「サムレット」「シルクワーム」も多数ある。 NLL一帯の海上戦力も強化し続けている。黄海に実戦配備された200トン級の新型戦闘艦は、砲撃をコントロールできる76ミリ艦砲と30ミリ機関砲を装着している。76ミリ艦砲の射程は12キロで、NLL付近に配備された韓国海軍の高速艇の40ミリ艦砲(4キロ)より長い。 このほか、水上艦攻撃用の魚雷発射管2基を搭載した半潜水艇も、NLL付近の北朝鮮側海域で活発な動きを見せている。 韓国軍の関係者は「北は哨戒艦撃沈事件以降、沿岸に侵入できるサーモン級小型潜水艦を継続的に建造するなど、5年間で奇襲・侵入能力を大きく増強した」と説明している。 stomo@yna.co.kr
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