「ナッツ・リターン」事件で拘束された状態で裁判を受ける趙顕娥前大韓航空副社長は6日現在、ソウル南部拘置所に収監中だ。弁護士ら関係者から不満の声が上がっているという。
「ナッツ・リターン」事件で拘束された状態で裁判を受ける趙顕娥前大韓航空副社長は6日現在、ソウル南部拘置所に収監中だ。弁護士ら関係者から不満の声が上がっているという。
「ナッツ・リターン」事件で拘束された状態で裁判を受ける趙顕娥(チョ・ヒョナ)前大韓航空副社長(40)は6日現在、ソウル南部拘置所に収監中だ。

 趙前副社長は昨年12月30日に拘束されてから、拘置所内の接見室で担当弁護士らと会い、去る2日に開かれた結審公判を含めた3度の公判と来る12日に開かれる宣告公判に備えて来た。この過程で趙前副社長側が接見室を長時間利用し、他の収監者と弁護士らから不満の声が上がっているという。

 先月23日、依頼人接見のため南部拘置所を訪れたというA弁護士は趙前副社長側が長時間接見室を利用したことで不便を強いられたと主張した。A弁護士は「南部拘置所には女性専用の弁護人接見室が2つしかないのだが、長時間独占されたため、他の弁護士は待たなければならず、わたしを含めた数人の弁護士は待機室で接見するに至った」と述べた。また、「接見室ではない公開された場所での接見は、依頼人と重要な話も交わせず、皮相的な対話のみするしかなかった」と不満を吐露した。

 B弁護士も「依頼人接見のため1週間に1度のペースで拘置所を訪れる同僚の国選弁護士がいる」とし、「趙前副社長側が接見室のうちひとつを1日中利用しており、待機室で接見してきたそうだ」と伝えた。また、「接見申請をしても、接見室の外でやり取りをしなければならず、怒りが込み上げてきたようだ」とした。

 法務部によると、現行関連法は刑事被告人・被疑者の防御権と弁護人弁護権保障のために弁護人の面会を幅広く許容している。これに伴い、面会時間・回数に対する制限がなく、接見室を「独占」ということ自体は法規定違反ではない。また、弁護士らによると、通常の接見室の利用時間は1時間程度だが、事案によって時間が長くなる場合もあるという。

 5日に同拘置所の前で会った弁護士も「趙前副社長は3次公判の際、裁判を10時間も行った。ほとんどが質疑応答だったにも関わらず、接見時間がこんなにも長く必要なのか疑問だ」と述べた。一部の弁護士らは大韓航空側が趙前副社長が接見室で休めるようにしているようだと主張している。

 A弁護士は「弁論準備だとすれば、記録を持って行き、これがどうであれがどうと対応しなくてはならないのに、記録もなく小さなメモ帳ひとつを置いて若い弁護士の前に“社長ポーズ”で座りながら話を交わしていたようだ」と伝えた。

 1週間に2度、南部拘置所の女性収容者弁護人接見室を利用するというC弁護士も「先週・今週と4度訪問したが、行く度に趙前副社長を見た」とし、「(趙前副社長側の)弁護人には年配の方も若い方もいるが、若い弁護士との接見中は“休み時間”だと思っているようだ」と主張した。

 趙前副社長が1か月以上の収監生活をしながら、接見室を独占することで、他の収容者より気楽に収監生活をしているのではないか、といううわさも弁護士らの間で聞こえてくる。

 接見室の利用回数、時間などを問う質問に趙前副社長の弁護人は5日、「時間がないため、頻繁に接見しているという点だけ申し上げたい」と話した。

 これとは別にC弁護士は趙前副社長と一般収容者の行動に関する「呆れた経験談」も伝えた。C弁護士は接見室利用のため待機していると、趙前副社長が別の依頼人の弁護士を見て「右側の部屋」に入って行ったと話す。

 南部拘置所の接見室は、「左側の部屋」は刑務官と収容者が行ったり来たりする通路があり、重要な話や秘密の対話がしにくく、収容者と弁護士は「右側の部屋」を好むという。

 C弁護士は「普通は、弁護士が接見室に到着した後、刑務官が収容者を呼び一緒に入る」としながら、「(趙前副社長は)本人の弁護士が来ない状態で、他の依頼人の弁護士が来ているのを知り、先に右側の部屋に入って弁護士がいないまま、ひとり席に座っていた」と話した。

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