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前副社長 起訴内容の大部分否認=ナッツ事件初公判
【ソウル聯合ニュース】離陸直前の大韓航空機を引き返させて機内サービス責任者を降ろしたとして、航空保安法違反など五つの罪で起訴された同社前副社長の趙顕娥(チョ・ヒョンア)被告(40)に対する初公判が19日、ソウル西部地裁で開かれ、趙被告の弁護側は「機内状況と関連した検察の公訴事実に、記憶と異なったり、実際より誇張されたりした部分がある」と主張した。 弁護人は「被告人は航空機に搭乗した乗客や事務長、乗務員、機長などに被害を与えたことについて痛烈に反省している」とした上で、サービス責任者の事務長は、余裕がない状況で正確ではない記憶について証言したり、意図的に誇張された陳述をしたほか、本人に不利な部分を除いて発言したりしていると主張した。 また、機内で女性乗務員に暴行を加えたことについては認めるが、事務長の手の甲をバインダーで叩いたことは否認し、「航空保安法上の航空機安全運航阻害暴行罪にあたる行為とみるのは難しい」との見解を示した。 航空保安法上の航空機航路変更および偽計による公務執行妨害罪についても「法理的に成立しない」として、起訴内容を否認した。 また今回の事件に関し、国土交通部が調査に着手した際、趙被告が大韓航空の役員や社員に虚偽の証言を指示していたことについては、「虚偽の陳述を強要したことはない」と主張。また同社の客室乗務本部の常務と「法的な意味」における共謀と言えるほどの行為をしたことはないと否認した。 さらに「公訴事実に記載された行為(偽りの陳述の強要など)をしたとしても、偽計による公務執行妨害罪を厳格に解釈した大法院(最高裁)の判例を見た時、法的にも罪が成立しない」と主張した。 機内で騒動を起こしたことは認めるとしながらも、法的処罰を受けるほどの行為はなかったとし、起訴内容の大部分を否認したと言える。 趙被告は終始頭を下げたままで、言いたいことがあれば発言してもかまわないと促されても、「ありません」と答えた以外は何も発言しなかった。 趙被告は昨年12月5日、ニューヨークの空港から離陸直前だった同機機内で、客室乗務員のナッツの出し方が間違っていると激怒し、旅客機を引き返させた。検察は、趙被告を航空保安法上の航空機航路変更、航空機安全運航阻害暴行と刑法上の強要、業務妨害、偽計による公務執行妨害の五つの罪で起訴した。 yugiri@yna.co.kr