【ソウル聯合ニュース】韓国国防部は19日に朴槿恵(パク・クネ)大統領に報告した業務計画で、「創造国防」を国防発展の新たなパラダイム(枠組み)として提示し、レーザービームや高周波・電磁パルス(EMP)兵器など、情報通信技術(ICT)と融合した新兵器体系を積極的に構築していく方針を示した。 同部の韓民求(ハン・ミング)長官が青瓦台(大統領府)で朴大統領にこうした内容を盛り込んだ業務計画を報告した。 韓長官は国防費と兵力が抑えられ安保リスクが多角化する国防の現実を踏まえ、ICTやモノのインターネット(IoT)、ビッグデータの活用など最先端科学技術を国防業務に融合させる「創造国防」の概念を軍の未来を切り開く新たなパラダイムとして提示した。 韓長官は創造国防実現のため▼軍事力運用革新▼創造型軍事力の構築▼効果志向的な国防経営▼創造国防基盤整備――の4大重点分野を推進していくとした。 創造型軍事力の構築については、北朝鮮の核と大量破壊兵器を無力化するための「逆非対称戦力」に挙げられるレーザービームや高出力マイクロ波(HPM)弾、EMP弾などの新兵器を2020年代初めまでに開発する計画だ。 軍は12年から289億ウォン(31億3000万円)をかけレーザービーム兵器システムの概念研究を進めており、今年末までに研究を終える予定だ。主に、艦艇に配備されるレーザービームの概念研究が終われば、20年代初めをめどに兵器システムが開発される見通しだ。 「e爆弾」と呼ばれるHPM弾は、20億ワットの電力を噴出し、半径約300メートル以内のすべての電子機器を無力化する。 国防科学研究所(ADD)は1999年から9年間、EMP応用研究を続け、08年9月からEMP弾の試験開発に着手した。 黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)など、北朝鮮と接する海域で複合的な任務を遂行する無人水上艇(戦闘艦)の開発も始まった。 創造国防基盤整備については、兵士の心理や生体信号認識技術、ビッグデータを活用。兵士の思考予測システムの開発やICTと3Dプリンター技術を用いた「創造想像センター」を運営する。 また、韓長官は朴大統領に、統一準備国防力量強化を通じ、実質的な統一準備に向けた基礎を整えていく考えを伝えた。 sjp@yna.co.kr
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