青瓦台で行われた業務報告のもよう=19日、ソウル(聯合ニュース)
青瓦台で行われた業務報告のもよう=19日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が南北の平和統一に向けた国の責務を盛り込んだ「平和統一基盤構築法」(仮称)の年内制定を目指すことが19日、分かった。列車でソウルから平壌を経由し、北西部の新義州と北東部の羅津との間を走る朝鮮半島縦断列車のテスト運行も進める計画だ。統一部や外交部、国防部などが同日、青瓦台(大統領府)で朴槿恵(パク・クネ)大統領に今年の業務計画を報告した。 韓国政府は南北に分断されてから70年となる今年を朝鮮半島統一時代幕開けの年と位置付け、統一準備に向けた実質的な努力を行う方針だ。その第一歩として、平和統一基盤構築法の制定を推進する。政権が交代しても着実に統一を準備していく制度をつくるのが狙い。統一準備の人材育成や政府機関別の担当者指定などが盛り込まれる。 また、南北当局間の対話を通じ、北朝鮮に「光復(日本による植民地支配からの解放)70周年南北共同記念委員会」(仮称)の設置を提案し、文化、芸術、宗教などさまざまな分野での記念行事開催を協議する考えだ。 朝鮮半島縦断列車はソウルを出発した列車が京義線を経由し、北朝鮮の新義州や羅津まで運行する二つの路線が構想されている。 統一部は南北当局者会談が開催された場合、朝鮮戦争などで生き別れになった離散家族や国軍捕虜、拉致被害者など、人道的な問題の根本的な解決を優先的に進める一方、民生と環境、文化の「3大通路」の開設を協議すると報告した。民生分野では複合農村団地の造成など、環境分野では河川の共同管理事業などを推進する。 南北住民の同質性強化のため、ソウルと平壌に「南北キョレ(同胞)文化院」を開設し、「キョレマル(民族語)大辞典」の共同編さんや北朝鮮・開城にある王宮遺跡、満月台の南北共同発掘調査事業など文化・芸術分野の南北協力の成果を展示するとともに、民間団体の交流事業を支援する。 シルム(相撲)など南北が共有している有形・無形文化財の世界遺産共同登録、南北の風習など生活文化様式を集大成した「韓民族生活文化便覧」の発刊なども進める。 大統領直属の統一準備委員会と協力し、南北統一の青写真を示す統一憲章を制定、国民のコンセンサスを得られる統一ビジョンを策定するとした。 このほか、経済特区・羅先の羅津港とロシア極東沿海地方のハサンを結ぶロ朝物流協力事業推進の過程で、陸上と海上の複合物流ルートを開設するなど、南北経済共同体のインフラ構築も進める。 さらに南北経済協力事業の開城工業団地を南北の互恵的な協力の拠点として発展させ、外国企業の誘致などによる団地の国際化を本格的に進める。 統一部は外交部などと協力し、北朝鮮住民の人権状況改善に向けた努力を強化し、国連などと協議して非武装地帯(DMZ)に「世界生態平和公園」を建設する方向で調整を進める方針だ。 学校での統一教育授業の拡大、北朝鮮を脱出して韓国に定着した大学生の学業を支援する事業も推進する。  kimchiboxs@yna.co.kr
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