【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は12日、青瓦台(大統領府)での年頭記者会見で、野党が求めている秘書官3人の更迭について、「理由がない」と拒否する立場を表明した。 秘書官3人は、青瓦台内部文書の流出問題と絡み、国政に介入しているとされた朴大統領の元側近チョン・ユンフェ氏と定期的に会っていたとの疑惑が提起され、野党側が更迭を求めていた。 朴大統領は、これまで検察をはじめ、メディア、野党などが徹底的に検証を行ったが、何もなかったと説明。疑惑があるとの理由だけで、更迭はしないとの見解を示した。 金淇春(キム・ギチュン)大統領秘書室長については「当面の懸案となっている事項が多く、問題を収拾することが先だ。それを終えてから決める問題」と述べた。直ちに交代する意向はないものの、その可能性は残したといえる。 内部文書流出問題を機に、野党はもちろん、与党内からも人事刷新を求める声が上がっているにもかかわらず、検察の捜査などで疑惑が事実でないと判明したことから、朴大統領は世論に押され側近3人を更迭する人事を行わない方針を明確にした。 ただ、政権発足3年目を迎えることから、心機一転のため、青瓦台の組織改編を推進し、金室長と一部の首席秘書官を交代させるとの見方が出ている。 現に朴大統領はこの日の会見で、青瓦台も新たな組織改編を行い、積極的かつ大胆な姿勢で国民の視点に合わせた政策を推進し、国民との疎通を図っていくと表明。政府として国民に希望を与え、国民から信頼を得られるよう努力していくとの考えを示した。 元側近の国政介入疑惑をめぐる青瓦台内部文書の流出問題と関連しては、「今回の事件で国民の皆さんに虚脱感を与えたことを申し訳なく思う」と正式に謝罪した。 一方、北朝鮮に対しては「これ以上躊躇(ちゅうちょ)することなく、対話に応じるべきだ」と呼びかけた。 朴大統領は、朝鮮戦争で生き別れになった離散家族問題の根本的な解決や北朝鮮住民の暮らしの向上、民族同質性の回復作業などについて南北が共に話し合い、統一の扉が開かれることを願うとしながら、対話を促した。特に離散家族問題は生存者の年齢を考慮すると対応が急がれるとし、旧正月(今年は2月19日)前後に再会できるよう北朝鮮が開かれた心で応じることを期待した。 また、「政府は今後、南北関係の発展と平和統一の基盤構築に向け、民間レベルの支援と協力を通じ実質的な対話と協力のルートを設けていく」と述べた。 対日関係に関しては、国交正常化50周年を迎え、新たな関係を模索すると表明。韓日首脳会談の開催については、「条件を整え、意味のある、一歩でも前に進む首脳会談にしなければならない」として、日本側の姿勢の転換が重要だと強調した。 csi@yna.co.kr
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