【ソウル聯合ニュース】韓国の民間団体による北朝鮮非難ビラの散布について、北朝鮮が国際機関に問題を提起していたことが8日、分かった。複数の韓国政府筋が伝えた。 北朝鮮は昨年11月ごろ、国際民間航空機関(ICAO)に韓国の民間団体が散布した北朝鮮の体制を非難するビラが、航空の安全を脅かすとして提起した。 ICAOは国際民間航空条約(シカゴ条約)に基づき国連の専門機関として設立され、南北共に加盟している。民間航空機の運航や関連する安全問題を技術的な見地から規定している。 北朝鮮がICAOに問題提起した昨年11月は、南北がビラ散布を理由に対立していた。 南北は北朝鮮の最高幹部が来韓した昨年10月4日、同月末から11月初めに高官級協議を行うことで合意。だが、北朝鮮が協議開催の前提条件としてビラ散布の中断を求め、韓国政府がこれに応じなかったため開催できなかった。 北朝鮮の対韓国窓口機関、祖国平和統一委員会はその後、声明で韓国を非難した上で「ビラ散布を国連などの国際機関や国際社会に訴え、(韓国を)強く糾弾する国際世論を呼び起こす」と発表した。 北朝鮮がICAOに問題提起したのは、こうした方針によるものとみられる。 ただ、北朝鮮が事前の通告なしにミサイルを発射するなど、民間航空の安全運航を脅かしてきたことやビラ散布の性格を踏まえると、北朝鮮の問題提起は受け入れられないというのが大方の見方だ。 sjp@yna.co.kr
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