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中国で韓国人1人死刑 麻薬犯罪への対策急務
【ソウル聯合ニュース】韓国の外交部は5日、麻薬密輸罪などにより中国で死刑を宣告された韓国人1人に対する刑執行を先月30日に行ったとの通知を中国当局から受けたと明らかにした。中国では昨年8月にも韓国人3人の死刑が執行されている。 中国当局は先月16日、在中韓国大使館に刑を執行すると伝えていたものの、執行の通知は執行日の6日後だった。韓国政府はこれについて抗議をしたという。 刑が執行された韓国人は2010年5月、約5キロの麻薬を密輸・運搬したとして逮捕された。12年4月に北京の裁判所で開かれた一審で死刑判決を受け、同年12月、二審で刑が確定した。中国の刑法で、1キロ以上のアヘンや50グラム以上の覚せい剤の密輸や運搬、販売に対する最高刑は死刑。 中国の司法当局はこの韓国人について、麻薬の量だけでなく、密輸3回、運搬1回など犯罪回数が多く、主犯として中心的な役割をしたため、死刑宣告は避けられないと言及していたという。 韓国政府は中国当局に対し、扱った麻薬の量が少ない点や、人道主義の原則などから刑を執行しないよう要請していた。これに対し中国側は、麻薬犯罪は社会的な有害性が大きいとして厳しく処罰しており、特定の国や国民に対して例外を設けることはできないとの立場を堅持した。 外交部は死刑の執行について、「人道主義と相互主義の観点から複数回にわたり刑を執行しないよう要請していた」とした上で、遺憾の意を表明した。 また韓国政府は、中国で韓国人による麻薬犯罪が発生しないよう、麻薬流入経路と推定される地域を中心に海外同胞懇談会や広報物配布などの活動を行う予定だ。 外交部当局者は、中国東北3省と沿岸地域で韓国人の麻薬犯罪者により、北朝鮮などで生産された麻薬が運搬・販売される犯罪が発生することに対する効果的な対策準備が必要だと指摘。その上で、「関連部署との緊密な協力と中国当局との効率的共助策を積極的に用意する予定」と説明した。 同当局者は「現行法の下で麻薬犯罪者の海外出国制限策を模索する一方、中国の関連当局と協議・協力体制の構築問題についても積極的に話し合う予定」と明らかにした。 yugiri@yna.co.kr