ソウル中央地検に出頭したチョン・ユンフェ氏=10日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル中央地検に出頭したチョン・ユンフェ氏=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の元側近で「陰の実力者」と呼ばれ、国政介入疑惑が取りざたされているチョン・ユンフェ氏が10日午前、ソウル中央地検に出頭した。現政権発足後、さまざまなうわさの渦中にいたチョン氏が公の場に姿を現すのは初めて。  出頭の際、報道陣に対して「こんなとんだ火遊びを誰がやったのか、全て明らかになるだろう。国政介入疑惑は事実ではない」と一連の疑惑を否定した。また、文化体育観光部の人事介入などの疑惑についても否定し、朴大統領との接触を尋ねる質問には「ありません」と答えた。 チョン氏は青瓦台(大統領府)の内部文書を基に国政介入の疑惑を報じた韓国紙・世界日報の記者を名誉毀損(きそん)の疑いで告訴した告訴人であると同時に、最大野党の新政治民主連合が国政介入疑惑を提起して告発した事件の被告発人でもある。 世界日報は先月28日、チョン氏が大統領府高官と定期的に会い、政府の人事に介入しようとしたとする疑惑を報じた。青瓦台は内部文書の存在は認めたものの、証券街などで出回る情報をまとめたもので、事実関係は異なるとしている。 検察は文書作成者や情報提供者らを調査したほか、チョン氏らが定期的に会ったとされる飲食店などへの家宅捜索を行ったが、高官との会合はなかったとみている。 チョン氏への調査は事実関係を最終確認する手続きになるとみられ、検察の捜査は事実上、文書流出と世界日報への調査だけを残している。 検察は早ければ来週ごろに、記事を作成した記者を出頭させ、文書を入手したルートや取材過程などを確認する方針だ。文書内容の事実関係はある程度明らかになっただけに、文書の入手ルートや信ぴょう性の確認のため、どのような努力を行ったかに焦点を合わせるとみられる。 一方、チョン氏の弁護人は新政治民主連合が提起した国政介入疑惑について、「事実ではない。告発内容を分析し、虚偽告発で告訴する計画」と話した。 チョン氏をめぐっては、産経新聞前ソウル支局長が4月の旅客船沈没事故当日に朴大統領と会っていたとのうわさを取り上げ、名誉毀損で在宅起訴された。 csi@yna.co.kr
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