韓国沈没船セウォル号オーナーのセモグループ元会長ユ・ビョンオンの妻クォン・ユンジャ(写真)とその弟クォン・オギュンに対し、検察は懲役刑を求刑した。(提供:news1)
韓国沈没船セウォル号オーナーのセモグループ元会長ユ・ビョンオンの妻クォン・ユンジャ(写真)とその弟クォン・オギュンに対し、検察は懲役刑を求刑した。(提供:news1)
韓国沈没船セウォル号オーナーのセモグループ元会長ユ・ビョンオンの妻クォン・ユンジャ(71歳)とその弟クォン・オギュン(64歳)に対し、検察は懲役刑を求刑した。

 仁川(インチョン)地方裁判所で行われた24日の公判で、検察はユ元会長の妻クォン・ユンジャに懲役2年6か月、弟のクォン・オギュンに懲役5年を求刑した。

 検察は求刑理由については明かさなかった。

 クォン・オギュン側の弁護士は「この事件は検察の誤解で始まった事件だと思っている」とし、「『トライゴンコリア』はクォン・オギュンの個人事業であり、教会を担保に住居と商業施設の複合ビルとして建て、個人的利益を見て教会に大きな負担を与えるという誤解と、救援(クォン)派の人たちがクォン・オギュンとクォン・ユンジャの圧力に屈して巨額を貸したという誤解から始まったのだ」と主張した。

 また「被告人が会社の持ち分を9%も所有していないという点や、会社が教会資金で運営されたという点などを考えると、検察の告訴事実を認めることはできない。告訴事件の犯罪を証明できないため、クォン・オギュンは無罪である」と説明した。

 クォン・ユジャ側の弁護人も「セウォル号の犠牲者のために祈りを捧げている被告人が、自分一人生きるために弁護をする考えはないという立場だが、この事件は教会資金関連のものであり、セウォル号の事件とは関係がないため法律的な観点で説明した」と明らかにした。

 また「キリスト教福音浸礼会(別名:クウォンパ、救援派)の宣教資金が(株)フィンダルの有償増産に使用されたが、教会のものであり、クォン・ユンジャの借名株主という証拠もクォン・ユンジャの会社だという証拠もない。教会の宣教を目的で(株)フィンダルに使用したことについては、何の違法性もない。横領だというのは納得できない」と主張した。

 クォン・オギュンは最後の陳述で「亡くなった父から、財物という名誉を追求する人にならず、聖書の教えに従って奉仕する人生を歩めと言われてきた。私の生涯で誰かをだましたり不当な利益を得たりしたことはない。還暦を過ぎた年齢で、教会を裏切って資金を個人事業に使うことなどできるはずがない」と涙ながらに訴えた。

クォン・ユンジャは最後の陳述で「セウォル号…」と話し始めると涙で言葉をつまらせた。

 二人は特定経済犯罪加重処罰に関する法律違反の容疑がかけられている。

 キリスト教福音浸礼会の創始者であり、ユン元会長の義父である故クォン・シンチャン牧師の娘であるクォン・ユンジャは、2009年8月、食品販売会社である(株)フィンダルの有償増資に参加するため、教会資金29億5000万ウォンを横領した容疑。

 また2010年2月には弟のクォン・オギュン代表が運営する建設会社トライゴンコリアに教会資金297億ウォンを交付して損失させた容疑がかけられている。

 クォン・オギュンは(株)フィンダルの社内理事と代表理事などを経て系列会社の資金を経営顧問料などの名目によって、ユン元会長一家に一度に与えて会社に数十億ウォンの損害を与えた容疑などがかけられている。

 (株)フィンダルは1998年に設立。化粧品と飲食料などを販売する会社で、不動産売買・賃貸業と広告業など幅広く事業を行なっている。

 クォン姉弟に対する判決公判は、来月17日午後2時に開かれる予定。


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