【ソウル聯合ニュース】韓国新聞放送編集人協会は29日、日本新聞協会、中国の中華全国新聞工作者協会と共にソウルで第4回韓中日3カ国報道人セミナーを開催した。 今回は「3カ国の大衆文化・芸術分野の報道の特徴と違い」がテーマ。出席者は、3カ国が隣国同士であるため文化交流は活発だが文化芸術分野の報道では依然大きな差が存在するとの意見で一致した。 韓国からは韓国日報のキム・ボムス国際部長、中央日報の劉尚哲(ユ・サンチョル)中国専門記者が韓国の文化芸術報道の特徴について日本、中国とそれぞれ比較し分析した。 韓国では日本の大衆文化が全面開放されていない上、「内部検閲」のせいで日本のドラマや歌謡曲に関する報道がほとんど行われておらず、記事化される日本の大衆文化はせいぜい韓国で公開された日本映画やアニメーションの巨匠と呼ばれる宮崎駿氏の作品程度にとどまると指摘した。 両氏は日本の歌謡曲について「放送しても法的に問題ないが、放送局は国民情緒の側面でまだ受け入れ難いとの理由を挙げ内部規定に基づき放送していない」と述べた。 日本のメディアも依然韓流に関する記事を出しているが主要紙で扱われる場合はほとんどなく、テレビ番組や雑誌でちょっとした話題として取り上げられる例が大半だとの見方を示した。その上で、韓日のメディアが両国間の文化交流の必要性を強調する記事をより積極的に発掘する必要があると強調した。 中国の同分野の報道については、報道形態が韓国と似ている方だと評価した。中国は韓国の文化芸術を韓流、韓国は中国の文化芸術を「漢風」と表現し、互いの文化コンテンツを積極的に紹介しているとの見方を示した。 ただ、中国メディアが韓流を文化侵略の一種として捉える一部の観点を反映し、韓流ブームに対し歓迎と憂慮の両方を示していると指摘した。歴史的人物の国籍をめぐる「文化元祖論争」も韓中メディア間の協力の問題として残っていると指摘した。 日本からは読売新聞の天日隆彦論説委員が発表者として出席した。国連教育科学文化機関(ユネスコ)文化遺産登録をめぐる3カ国の利害関係のせいで、これに関する報道が異なる様相を帯びており遺憾だとの見解を示した。 その例として、日本政府が世界文化遺産登録を目指す「明治日本の産業革命遺産」に太平洋戦争中に日本に強制徴用された朝鮮半島出身者が労働を強いられた長崎・端島炭坑(軍艦島)が含まれていることや、中国が世界記憶遺産として登録を申請した「南京大虐殺」、韓国が単独で世界無形文化遺産登録を申請した「済州島の海女文化」を挙げた。 天日氏は「文化遺産問題はややもすると紛争の焦点になる危険性が高い」とした上で、報道に従事する人が互いの文化芸術に敬意を表する一方、冷静かつ正確な報道を追求するよう提案した。 中国側出席者は、自国の文化芸術分野の報道における大きな特徴として、盲目的な悲観や楽観を避けていると紹介した。中国の映画・ドラマ市場が飛躍的に発展しているが、むしろ強い責任意識を持って専門的な文芸評論コーナーを設け多くの批評を行っていると述べた。 数年前まで中国では韓日の番組を参考にする場合が多かった上、今でも見習う点が多いとしながら「これからも互いに習い、参考にしながらアジア文化を繁栄させよう」と提案した。 hjc@yna.co.kr
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