【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の国防委員会は29日、韓国青瓦台(大統領府)の国家安保室に通知文を送り、民間団体による北朝鮮非難のビラ散布に対する韓国政府の方針転換を求めた上で、南北高官級協議の開催は韓国側の選択次第だと主張した。 これに対し、韓国統一部は「民間団体のビラ散布は政府が統制できるものではない」として、北朝鮮の不当な要求には応じられないとの方針を示した。韓国政府が提案した30日の高官級協議の開催は事実上、困難な状況となった。 統一部によると、北朝鮮は韓国側が「法的根拠と関連規定がないとの理由でビラ散布を放置している」と主張。関係改善の前提となる雰囲気づくりに後ろ向きで、合意した高官級協議を決裂に追い込んでいるとした。その上で、高官級協議を開催するか、ビラ散布にこだわるかは韓国側の選択にかかっていると伝えた。 これについて統一部は論評を出し、「2月の高官級協議を含め、複数にわたりわれわれの立場を明らかにしたにもかかわらず、この問題を前提条件にするのは北が本当に南北関係を改善しようとする意志があるのか疑問を持たざるを得ない」と批判した。 また、「北の態度により、30日の高官級協議の開催が事実上、難しくなったことに遺憾を表明する」として、「南北が対話を通じて懸案を解決していくというのがわれわれの一貫した立場だが、不当な要求まで受け入れることはできない」と強調した。 韓国政府当局者は「30日の高官級協議の開催は困難になったとみている」としながらも、「11月初めまでに開催するとした合意はまだ有効だと思っている」と述べた。 南北は今月4日、北朝鮮の黄炳誓(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長ら高官3人が仁川アジア大会の閉会式に合わせ韓国を訪れた際、10月末~11月初めに高官級協議を開くことで合意した。韓国政府は13日、板門店で30日に高官級協議を開催するよう北朝鮮に提案したが、北朝鮮はビラ散布などに反発し、明確な返答をしていない。 kimchiboxs@yna.co.kr
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