北朝鮮、米国人拘束者ジェフリー・ポール氏を釈放

北朝鮮に拘束されていた米国人ジェフリー・ポール氏が21日（現地時間）釈放されたとホワイトハウスが明らかにした。

　ジョシュ・アーネストホワイトハウス報道官はこの日、ポール氏が「北朝鮮を離れることを許された」と明かした。また、マリー・ハーフ副報道官によるとポール氏を乗せた米空軍機は平壌（ピョンヤン）を離れ、グアムに到着したという。彼の健康状態は良好だと伝えられた。

　アーネスト報道官は、ポール氏を釈放した北朝鮮の決定を歓迎しながらも「ケネス・ペ氏とマシュー・ミラー氏がいまだ拘束中という点に重点を置いている。彼らをただちに釈放することを促す」とし、残りの米国人2人の釈放を要求した。

　ことし4月29日、北朝鮮を訪問したポール氏はこれまでホテルの部屋に聖書を置いて出てきたところ、5月7日の出国過程で北朝鮮当局に逮捕された。北朝鮮は彼に「敵対行為」容疑を適用して起訴を準備してきた。ポール氏の釈放により北朝鮮に拘束されている米国人はケネス・ペ氏とマシュー・ミラー氏の2人となった。2012年に北朝鮮を訪問して拘束されたケネス・ペ氏は、体制転覆の容疑で15年の労働教化刑を、マシュー・ミラー氏は先月、6年の労働教化刑を宣告された。

　ポール氏の釈放について米戦略国際問題研究所（CSIS）のビクター・チャ氏は「これまで数か月間、頑強な態度を見せてきた点を考慮すると予期しない決定」とし「北朝鮮当局の目にジェフリー・ポール氏の容疑は（拘束者3人の米国人のうち）最も軽いとされたようだ」と説明した。