【仁川聯合ニュース】韓国・仁川で開催されているアジア大会で、北朝鮮選手団が目立つ行動を控え競技に集中する様子を見せている。 2002年の釜山アジア大会など、かつて韓国で開催されたスポーツ大会では、人共旗(北朝鮮国旗)の使用をはじめとするさまざまな問題であつれきを生じさせたこともあったが、今回はまるで様子が違う。 統一部の関係者は25日、「北の選手団がこれまでに特別な要求をしてきたり、不満を示したりしたことはない。競技に集中しているようだ」と話した。 関係者によると、北朝鮮の選手らは会場のスタッフに対し、競技以外の話は一切しないという。インタビューで金正恩(キム・ジョンウン)第1書記をたたえるほかは、政治的な発言を控えている。 北朝鮮オリンピック委員会の委員長を務めるキム・ヨンフン体育相をはじめとする北朝鮮の役員陣も、重量挙げの競技場などで選手を激励することに専念している。 北朝鮮側は、大会前から慎重モードだった。北朝鮮の取材陣は12日にメーンプレスセンターを訪れた際、北朝鮮の対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会の韓国向け宣伝サイト「わが民族同士」など韓国国内で禁じられているサイトに接続できないことを確認し、困った様子を見せたが、特に問題視することはなかった。北朝鮮のサイトに接続できないまま、ファクスや電子メールで記事を送稿しているとされる。 また、19日の開会式では、各選手が小さな人共旗を1本ずつ振りながら入場した。2012年のロンドン五輪開会式では大型の人共旗を持って行進したが、今回は目立つ行動を控えた。 北朝鮮がこうした態度を取っているのは、外部の視線を意識しているためと分析される。スポーツイベントに参加することで国際社会に開放的な姿をアピールしたい北朝鮮は、目立った行動はマイナスイメージを持たれかねないと考えているようだ。 また、行き詰まっている南北関係が選手らに政治的な言動を控えさせているとの分析もある。 stomo@yna.co.kr
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