重量挙げ世界新Vの北朝鮮選手　正恩氏に感謝＝ア大会

【仁川聯合ニュース】「記者の方々にうかがいます。卵で岩を割ることを考えたことはありますか」――。
　仁川アジア大会、男子重量挙げで世界新記録をマークし優勝した北朝鮮のオム・ユンチョルが23日、記者会見に出席し記者たちに質問を投げかけた。
　オムは「最高司令官、金正恩（キム・ジョンウン）同志から『卵を思想で満たせば岩も割れる』という教えをいただいた。そのおかげで人共旗（北朝鮮国旗）をはためかせ愛国歌（北朝鮮国歌）を歌うことができた」と話した。

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　ロンドン五輪金メダリストのオムは20日の男子56キロ級ジャークで、自分の体重の3倍を上回る170キロを挙げ、トータル298キロで優勝した。また、翌日には62キロ級に出場したキム・ウングクも世界新記録で優勝した。
　記者会見で2人は交互に質問に答えた。
　キムは幼いころから練習を続け、腰を負傷し腰痛に苦しむこともあったと話した。その上で「負傷を克服できたのは、金正恩・最高司令官様の愛と配慮のおかげ」と語った。
　韓国についての質問には消極的な答えに終始した。
　キムは「南側（韓国）での生活に特別な点は無い。私は選手だ。試合に来た」と話した。
　競技会場で韓国の応援団から熱烈な応援を受けたことについてもオムは、「多くの声援に感謝している」と短く答えた。
　韓国はもちろん、海外メディアも世界新記録を打ちたてた選手に北朝鮮当局がどのような報奨を与えるかに関心を寄せた。
　だが、キムは「私たちは何も望むものは無い。金正恩委員長と人民に喜びをささげることが私たちの目標」と述べるにとどめた。