【オタワ聯合ニュース】韓国とカナダは23日、10年内に貿易品目の99%に対する関税を撤廃する自由貿易協定(FTA)を締結する。韓国の尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源部長官とカナダのファスト国際貿易相がFTAに署名する。署名式にはカナダを国賓訪問中の朴槿恵(パク・クネ)大統領とハーバー首相も出席する予定だ。韓国青瓦台(大統領府)の安鍾範(アン・ジョンボム)経済首席秘書官が21日、オタワで行った記者会見で発表した。
 両国は2005年からFTA交渉を続けてきた。署名後、両国議会の批准を経て最終的に妥結する。
 安秘書官は「輸入額ベースで10年内に99%(の関税を)完全撤廃することになっている。高い水準のFTAといえる。北米自由貿易協定(NAFTA)諸国とのFTA交渉が終了する効果がある」と説明した。経済大国14カ国のうち、9カ国とFTAを締結することになる。未締結国の中国、ロシア、ブラジルの中で中国とのFTA交渉は最終段階にあり、年内妥結が予想されるという。
 カナダへの最大輸出品の乗用車の関税(6.1%)を3年内に撤廃することにし、カナダ市場で主要競争国の日本などに比べて有利な地位を確保する見通し。自動車部品(6%)やタイヤ(7%)、洗濯機・冷蔵庫(8%)なども3~5年で撤廃することで合意し、輸出拡大が見込まれるという。
 青瓦台によると、韓国は農産物の18.8%(282品目)は対象外か、10年以上後に撤廃する例外扱いにし、米国(農産物の12.3%)やEU(14.5%)とのFTAに比べて保守的に合意した。安首席は「農業は最大限保護しようとした。農畜産業の生産減少額は年間320億ウォン(約33億円)程度と予想される」との見通しを示した。その上で、「農業支援対策として、約2兆1000億ウォンの財源を確保し、未来の輸出産業として農畜産業の競争力を育成する」との方針を示した。 

Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0