インタビューに答える猪木氏=14日、東京(聯合ニュース)
インタビューに答える猪木氏=14日、東京(聯合ニュース)
【東京聯合ニュース】アントニオ猪木参院議員が、7月と8月の訪朝時に会った朝鮮労働党の国際担当である姜錫柱(カン・ソクチュ)書記について、感情表現を抑え相手の話に耳を傾けようとする印象を受けたと語った。
 猪木氏は元プロレスラーで、日朝スポーツ交流などで30回以上訪朝した経験を持つ。議員会館でこのほど、聯合ニュースのインタビューに応じた。

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 姜氏はとても温和なイメージだったという。猪木氏が7月に5人の議員と一緒に訪朝した際、若手議員が突っ込んだ話をすると、「(姜氏の)表情がぐっと硬くなることもあったが、外交のプロとして率直に答えた」とその様子を伝えた。
 また、北朝鮮関係者と会うと通常は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の意向や国の方針について30~40分は黙って話を聞かなければならないところを、姜氏は猪木氏のことをよく分かっているため、核心部分だけ簡潔に話したという。 
 姜氏は金正日(キム・ジョンイル)総書記の生前、北朝鮮外交を背後で支える戦略家と評価されたが、金正恩体制でも最近欧州を歴訪するなど外交の表舞台で活動の場を広げている。
 猪木氏は先月末には国際プロレス大会を開催するため訪朝した。その時の北朝鮮の雰囲気について、「世界情勢に合わせて国づくりをしている。今回のイベントも世界に向けてメッセージを送ろうとするものと受け取れた」と語った。スポーツ交流に対する期待感は猪木氏らが考えている以上に大きかったという。
 日本人拉致問題をめぐる日朝交渉に関しては、取引段階からその次の段階に進んだと評価。「外交に勝利無しという言葉もあるが、相手の国民もわれわれの国民も、どちらが勝ったということではなく双方が納得できなければならない」と話し、北朝鮮の体面を立て、同時に日本国民の意見も聞く必要があるとした。
 猪木氏はいかなる場合にも北朝鮮とのスポーツ交流は続けたいとの考えを示した。また、南北関係においては政治の壁が高いほど、国民の関心を集めるイベントを通じ双方がもう少し別の面を見ることで政治も変わっていく可能性があると考える。
 南北スポーツ交流の一例として、2018年の韓国・平昌冬季五輪の一部の競技を北朝鮮の馬息嶺スキー場で行うというアイデアを出した。隣人として南北交流を呼びかけていきたい考えだ。


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