【ソウル聯合ニュース】韓国政府は11日、たばこ税を1箱当たり2000ウォン(206円)引き上げ、現行のたばこ価格1箱2500ウォンから4500ウォンへの値上げを推進する。その後も物価の上昇に合わせ価格を変えていく方針だ。
 また、喫煙を規制する意味で主要国と同様にたばこのパッケージに喫煙による害を警告する写真を載せるほか、コンビニエンスストアや小売店でのたばこの広告を全面的に禁止する。
 文亨杓(ムン・ヒョンピョ)保健福祉部長官は11日、経済関係閣僚会議でこうした内容を盛り込んだ「総合禁煙対策」を報告したと明らかにした。
 文長官は「来年1月1日からたばこの販売価格を2000ウォン引き上げ、今後も物価上昇率を反映し持続的にたばこの値段を上げられるよう物価連動制を導入する」と述べた。
 政府の説明によると、今回の値上げ分には従来のたばこ消費税、地方教育税、健康増進負担金、廃棄物負担金に加え、従価税方式の個別消費税も追加される。特に、たばこ価格に占める健康増進負担金の比率は現在の14.2%から18.7%に拡大する。
 政府はまた、喫煙のリスクを視覚的に伝えるためたばこのパッケージに写真などで警告することを義務化し、宣伝・販促を目的とした小売店内での広告だけでなく喫煙を助長する行為を全面的に禁止する。禁煙治療費を健康保険給与でまかなう方策も検討される。
 文長官は「今回の禁煙総合対策で喫煙率が2004年にたばこ価格を500ウォン値上げしたときよりもさらに下がるだろう」と予想した。その上で「韓国の成人男性の喫煙率を20年までに29%に減らす」と強調した。
 ただ、政府は「国民の健康保護」を名分にしているが、たばこの値上げは低所得者ほど税負担が重く、税収確保のための「間接増税」だと指摘する声もある。今後、国会の関連法改正過程では難航が予想される。

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