加害者を乗せたバス=(聯合ニュース)
加害者を乗せたバス=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国陸軍砲兵部隊の1等兵が先輩兵士らの集団暴行により死亡した事件を捜査中の陸軍第3軍司令部検察部は、加害者に殺人罪を適用することを最終決定した。同検察部は2日、「加害者4人に対し未必の故意による殺人が認められるとして殺人罪を、予備として傷害致死罪を適用することで公訴状を変更した」と明らかにした。

 裁判で殺人罪が成立しなければ傷害致死罪を検討するよう公訴提起できるという。
 当初、捜査を担当していた第28師団検察部は、5月2日に軍事法院(軍事裁判所)に提出した公訴状で加害者4人に対し傷害致死罪を適用していた。
 3軍司令部検察部は殺人罪適用の理由について「加害者の大半は大学で医療関連学科に在籍し入隊した医務兵で一般人より医療知識に優れ、暴行を続ければ死亡する可能性があることを十分に予見できた」と説明した。
 これは加害者が1等兵に心肺蘇生法を施すなど故意の殺人ではなかったとする28団検察部の最終判断を覆すことになる。
 3軍司令部検察部は加害者4人全員に殺人罪を適用したことについて「ほかの3人に比べ兵長1人による暴行回数が多かったことは確かだが、兵長の休暇中も残りの3人による暴行の残酷さに差はなかったという供述内容を総合的に判断した」と説明した。
 これに先立ち、国防部検察団も先月8日、加害者に対し殺人罪の適用を求める意見書を3軍司令部検察部に提出している。
 また、3軍司令部検察部は今回の公訴状変更で、暴行回数が多かった加害者2人に適用した「単純暴行」容疑を、それぞれ「常習暴行」と「凶器類による暴行」に変えた。
 3軍司令部検察部は変更した公訴状を初公判の際に軍事法院に提出する方針だ。
 初公判は秋夕(中秋節、今年は9月8日)連休後の予定。
 軍の調べによると、先輩兵士らは死亡した1等兵を日常的に殴り、吐いたつばをなめさせるなどの虐待行為を繰り返した。4月に起きた事件の真相が7月末になって明らかになったことから、軍当局が事件を組織的に隠蔽(いんぺい)したとの疑惑も浮上した。


Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0