【ソウル聯合ニュース】韓米国防当局の事情に詳しい消息筋は1日、米国が最新鋭の地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備の可能性を確認するための現地調査を終えたとした上で、THAADを韓国に配備するかどうかが間もなく最終決定されると承知していると明らかにした。
 消息筋は「米国は韓国を含むアジアの複数の地域でTHAAD配備のための調査を終えた。韓国に対しては2012年に続き2回目の調査をしたと聞いている」と説明した。
 米国が韓国にTHAADを配備するかについては、早ければ来月の韓米定例安保協議(SCM)以前にも最終決定する公算が大きいという。
 これに伴い、在韓米軍基地にTHAADが配備される問題について、議論が進む可能性があるとみられる。
 在韓米軍のTHAAD配備については、中国が反対の立場を明確に示している。そのため配備が決定すれば、北朝鮮はもちろん中国の反発も予想される。
 韓国政府はこれまで、「米国が在韓米軍を通じてTHAADを朝鮮半島に配備するのであれば、それは北の核やミサイルを抑止し、朝鮮半島の安保態勢を強化するのに役立つ」との立場を示してきた。
 先月、アジア地域を歴訪したワーク米国防副長官の来韓目的も、THAADの配備と関連があったという。 
 米軍関係者は聯合ニュースの取材に対し、ワーク副長官の来韓はTHAAD配備と関連があるとの見解を示した上で、「韓国に協力を要請したのかについては明らかにすることができないが、韓国はそれほど強く反対していないとの印象を受けた」とコメントした。
 ワーク副長官は先月21日に、京畿道・烏山の在韓米軍基地で行われた記者会見でも「北に対応するためにミサイル防衛(MD)システムは必須で、MDは韓米同盟に重要な要素」と指摘。「米国のMDと韓国型ミサイル防衛(KAMD)が完璧な相互運用性を備えることを望む」との考えを明らかにした。
 一方、韓国国防部はTHAAD配備について、「米側からいかなる公式通知も受けていない」と明らかにした。
 国防部の高官は、同部に対し公式通知は何も来ておらず、米国が韓国をTHHADの優先配備の対象に設定し、レーダーなど中核部品の製作に入ったという一部報道についても確認していないと明らかにした。

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