復旧状況を点検する朴大統領=28日、釜山(聯合ニュース)
復旧状況を点検する朴大統領=28日、釜山(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は28日、記録的な大雨で被害を受けた南部の釜山地域を訪問し、被害の復旧状況を点検して被災者を激励した。
 朴大統領が被害地域を訪れたのは、旅客船セウォル号沈没事故の真相究明のための特別法をめぐる与野党の対立で国会が機能不全に陥る中、経済と国民の生活の改善に力を入れる姿勢を示すことで国政運営に弾みをつけたい考えとみられる。
 特別法をめぐり長期にわたり対立を続けていた与党セヌリ党と最大野党・新政治民主連合は今月19日に合意案を発表したものの、事故の真相調査委員会に捜査権と起訴権を与えるよう求める遺族らは同案に反発。新政治民主連合は、打開策として与野党と遺族らによる3者協議を提案したが与党が拒否したため、審議を拒んでいる。
 朴大統領はこの日、浸水被害の大きい地域や土砂崩れで高齢者施設が崩壊した現場、河川が氾濫した地域などを視察。迅速な復旧とともに被害住民の生活の安定に全力を尽くすよう関係当局に指示した。
 韓国南部では24日から25日にかけて記録的な大雨が降り、死者・行方不明者は13人、被災者は数百人に上る。


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