【坡州聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は17日、韓国の故金大中(キム・デジュン)元大統領の死去5年に際し、韓国側に花輪と弔電を送った。対韓国関係を担当する朝鮮労働党統一戦線部長の金養建(キム・ヤンゴン)党秘書が同日午後、開城工業団地で金元大統領の最側近だった新政治民主連合の朴智元(パク・ジウォン)国会議員や林東源(イム・ドンウォン)元統一部長官、次男の金弘業(キム・ホンオプ)元議員らに手渡した。
 花輪には「故金大中元大統領を追悼して、金正恩」とのメッセージが添えられていた。金部長は「金大中元大統領の遺族に深い哀悼を表する。金元大統領の民族和解や統一のための努力と功績は忘れない。彼が残した業績は後世に引き継がれるはずだ」との弔電を代読した。
 一方、金部長は朴議員らと面会し、韓米合同軍事演習「乙支フリーダムガーディアン」(UFG)と朴槿恵(パク・クネ)大統領が日本植民地支配からの解放記念日である「光復節」の演説で北朝鮮に核放棄を求めたことに不満を漏らした。朴議員が訪朝から戻り、南北出入事務所(CIQ)で伝えた。
 朴議員によると、金部長は韓国が提案した南北高官級協議について、「よりによって(高官級)接触を提案しながら軍事演習を行うのか」と不快感を示し、演習実施中の協議開催は難しいとの見方が出ている。
 また、金部長は南北関係の改善のため、「前提条件なしで実践できる指導者の決断が必要だ」と強調した。南北関係改善の前提条件として核放棄や海軍哨戒艦沈没事件、延坪島砲撃事件に対する「責任ある措置」を求める韓国の対北朝鮮政策の転換を圧迫した発言とみられる。
 韓国政府関係者は「北朝鮮が持っていた不満をまとめて示したものとみられる」としながらも、「高官級協議自体に否定的だったというよりは、時期に問題を提起したので、(交渉の)余地を残したものと思う」との考えを示した。

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