【ソウル聯合ニュース】韓国食品医薬品安全処は10日、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱ウイルスの国内流入を防ぐため、富士フイルムグループの富山化学工業の新薬を緊急輸入する措置を検討していると明らかにした。
 同社が開発したエボラ熱の新薬は米食品医薬品局(FDA)から最初のエボラ熱向け新薬として認可されるとみられる。新薬はマウスへの実験でエボラ熱の治療に効能があると確認されているほか、感染したサルを対象に実験中と伝えられている。動物実験の予備結果は来月に出るもようだ。
 米国防総省はこのほど、動物実験が終わり次第、認可までの手続きを迅速に済ませるという立場を示している。
 食品医薬品安全処は「富士フィルム(グループ)が開発したこの薬が錠剤型の経口剤で、ワクチンとは違い大量生産が容易だという長所がある」と説明した。
 また、エボラ熱がまだ国内に入ってきてない上、該当治療剤が世界的に認定されている状態でもないので、米国と欧州の認可動向を見極めると説明した。
 致死率が最大90%と高いエボラ熱は現状では有効な治療法がない。エボラウイルスに感染してから通常1週間ほどで発熱や頭痛、下痢などの症状が出て、悪化すると全身からの出血や多臓器不全に至る。

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