【ソウル聯合ニュース】韓国貿易協会が27日に公表した統計によると、北朝鮮は今年5~6月にレアアース(希土類)を中国に大量に輸出した。北朝鮮は資源輸出の多様化を図っているようだ。
 5月に55万ドル(約5500万円)相当のレアアースを中国に輸出したのに続いて、6月には132万9000万ドル相当を輸出した。北朝鮮の対中レアアース輸出は昨年1月から始まった。同月の2万4700ドル相当から輸出量を大きく増やした。
 レアアースはエコカーやハイテク機器に使われる。中国は世界の供給量の9割以上を生産しているとされる。
 レアアースについて、北朝鮮国家資源開発省の幹部は2011年7月に在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)機関紙「朝鮮新報」のインタビューで、国内の埋蔵量は約2000万トンと明らかにしている。
 北朝鮮がレアアースの輸出を増やしているのは無煙炭や鉄鉱石、鉛などの主要輸出品への依存度を減らし新しい資源への投資を増やしているためとの分析が出ている。北朝鮮による無煙炭と鉄鋼石の今年1~6月の対中輸出は、それぞれ前年同期比23%、5%減少した。
 韓国の北朝鮮資源研究所所長は「北が中国に輸出したレアアースは1キロ当たり30ドルで、一次加工した精鋼か酸化物とみられる」とした上で、「北が地下資源の輸出品目を多様化しているように考えられるが、レアアースを本格的に輸出するかどうかはもう少し見守る必要がある」と述べた。

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