【ソウル聯合ニュース】釜山で開かれる電気通信に関する国連の専門機関、国際電気通信連合(ITU、本部ジュネーブ)の総会(全権委員会議)開幕まで100日となった。
 10月20日から3週間の日程で開かれる今総会には加盟193国・地域の情報通信技術(ICT)分野のトップらが出席し、世界のICT政策のあり方を議論する。
 総会の韓国開催は初めてで、アジア開催も1994年の京都会議以来20年ぶり。昨年2月の朴槿恵(パク・クネ)政権発足後、国内最大の国際会議となる。
 韓国は2000年のメキシコでの会議で加盟国の全会一致で総会の誘致に成功し、過去最高の総会にしようと準備に10年以上を費やしてきた。
 総会の準備を指揮する未来創造科学部は、実質的な成果が導き出せるよう議題の調整に取り組んでいる。
 韓国は開催国として、また議長国としてITUの運営と政策、未来のICT技術問題などを調整し意味のある合意を引き出せれば、今後のICT政策・外交を主導する足がかりになると期待している。
 閔元基(ミン・ウォンギ)ITU総会議長もアジアをはじめ欧州、アフリカなど世界各地を回り地域別議題を調整しているほか、国家間での立場の違いを最小限にとどめようと努力を続けている。
 韓国は▼ICTとほかの産業との融合▼あらゆるものをインターネットにつなぐ「モノのインターネット(IoT)」――など、自ら推進する議題を共同決議案に盛り込むため注力している。韓国が1952年のITU加盟後、総会の議題を主導的に提案するのは今回が初めて。
 二つの議題は先月末、マレーシアで開かれた第3回アジア太平洋地域事前準備会議で域内加盟国の支持を受け予備共同決議(PACP)として採択された。
 PACPは3週間の加盟国による回覧を経てITUに提出される。総会で決議として採択される可能性は極めて高いとみられる。
 これらの議題が決議として採択されれば、韓国が当該分野の研究をリードできるだけでなく、関連規格の国際標準化でも有利となる。
 未来創造科学部は韓国主導の議題が決議として採択された場合、韓国がICT分野で先導者になるきっかけになると強調した。
 また、今回の総会は世界最高と言われる韓国のICT産業を全世界に披露する機会になる。
 同部は総会に最先端のICTインフラを構築し、参加者らに便宜を図る予定だ。
 超高速有・無線ネットワークを活用し、紙を使わない会議を実現し会議はもちろん宿泊や交通、観光関連情報を提供するモバイルアプリケーションを供給する計画だ。
 さらに、総会の会場となる展示コンベンションセンター・BEXCO周辺では国内技術と装備を適用したギガインターネット(1Gbps)、4K放送、近距離無線通信(NFC)などを試験サービスする。
 世界的にセキュリティー問題が注目されていることを踏まえ、総会の安全な開催も目指す。
 同部は参加者の安全を確保するためジュネーブ本部の保安・安全チームと業務協議を続けており、釜山市や警察庁、消防安全本部など関連機関が参加する安全システムを発足させた。
 併せて迅速な応急医療サービスを提供するため釜山市内の主要医療機関を公式病院に指定し協調体制を強化した。
 ただ、総会開催が迫っているものの依然として国民の関心は薄い。
 閔議長は、長期的にみればITU総会で議論された案件が国民に多くの影響を及ぼすとして、「12日に釜山で開かれる開幕100日前の記念イベントをきっかけに国民に対するPR活動を強化していく」と話した。

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