【ワシントン聯合ニュース】米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のサイラー朝鮮半島担当補佐官が7日(現地時間)、中国が主導し設立を目指しているアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、韓国は参加に慎重になるべきだとする立場を表明した。

 サイラー氏は聯合ニュースの取材に対し、「われわれにはインフラ投資と開発に関与する金融機関として世界銀行とアジア開発銀行(ADB)があり、両行は支配構造と環境・社会的なセーフガード、調達面で高いレベルを維持している」と強調した。一方で、AIIBが現時点でこうした基準を満たすか明確でなく、世界銀行やADBのような既存の多国間開発機関と協力したり付加価値を創出したりすることができるかも不透明と指摘した。
 同氏は、既存の両機関はアジアの需要に応じる大変有用で中心的な手段になっていると評価。AIIBがそれ以外の付加価値を生み出せるか見守る必要があるとした上で、「韓国だけでなく、世界銀行やADBと共に活動するすべての国が、AIIBに対し共通の疑問点を持っている」と述べた。
 米政府高官が韓国のAIIB参加問題について公に慎重論を提起するのは初めて。
 中国政府は先週、習近平国家主席の訪韓を機に、韓国にAIIB参加を正式に提案した。これに対し韓国政府は、主要事項を協議、検討するとの立場を示した。

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