【ソウル聯合ニュース】韓国で高い人気を誇る作家、村上春樹さんの売り上げを今年、東野圭吾さんが追い抜いた。
 韓国書店大手の教保文庫は29日、今年の東野圭吾さんの小説販売冊数は村上春樹さんの約1.6倍と発表した。
 東野さんが多作な上、著作が相次ぎ映画化されるなど韓国でも着実に認知度が高まったためとみられる。
 村上さんの小説の販売冊数に対する東野さんの販売冊数は2005年にはわずか1.5%だったが、08年に101.4%とほぼ同数となった。その後は多少落ち込むものの09年は62.2%、10年は45.6%、11年は71.6%、12年は79.7%と村上さんと肩を並べる存在感を維持した。
 村上さんの小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が発売されベストセラーを記録した昨年も、東野作品は村上作品対比で57.0%と健闘した。
 最近発刊された「パラレルワールド・ラブストーリー」をはじめ今年翻訳出版された東野さんの小説はすでに7冊に上る。
 東野作品が日本の翻訳小説全体に占める割合は今年16.5%に達し、09年に記録した過去最高(14.3%)を更新した。教保文庫によると日本の小説は06年以降、小説全体の20%前後のシェアを維持し続けているという。
 出版市場での善戦は、小説の映画化や舞台化などで相乗効果を一層高めている。
 東野作品が原作の映画は韓国製作の「さまよう刃」が今年公開されたほか、昨年は日本製作の「真夏の方程式」「プラチナデータ」が公開された。来月にはソウルで「容疑者Xの献身」の舞台が上演される。

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