【ソウル聯合ニュース】韓国北東部の江原道高城郡にある南北軍事境界線近くの陸軍部隊の見張り所で兵長が銃を乱射し逃走した事件で、軍当局が身柄を確保した兵長の代役を仕立て、メディアの取材をかく乱したことが明らかになった。これにより、兵長が自殺を図った直後に確保されたと報道した新聞社や放送局は、軍当局が仕立てた代役の姿を伝えることになった。
 国防部の関係者は24日、軍が救急車4台を準備し、2台ずつ別の病院に向かわせる一方、兵長は地下の物流倉庫から応急室へ向かい、代役の乗った車両は応急室の正門に向かったと明らかにした。
 軍は取材陣が兵長と誤認するように、全身を毛布で覆われた代役を応急室へ運んだ。その間、すでに兵長は応急室に運ばれていた。
 国防部関係者は、応急室の前に取材陣が多く、治療が制限されるため、別の通路を準備すると病院側から申し出があったほか、代役を準備して欲しいとの要請があったと説明した。
 同関係者は、兵長が危険な状態にあったためと説明したが、代役まで準備し、報道機関や国民を欺いたのは不適切との批判が上がっている。 
 一部では今回の事件で、国防部が過度に言論を統制したとの疑いも指摘されている。また、事件の原因が外部に漏えいすることを防ぐため、遺族らに一種の「かん口令」が敷かれたのではないかとの疑いも持たれている。

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