政府ソウル庁舎に入る文昌克氏=17日、ソウル(聯合ニュース)
政府ソウル庁舎に入る文昌克氏=17日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は17日、首相候補に指名した文昌克(ムン・チャングク)氏の任命同意案と人事聴聞要請書を国会に提出する。
 文氏の人事聴聞準備団によると、政府は中央アジア諸国を訪問中の朴大統領から電子決済で承認を受け、要請書などを提出する方針。要請書には財産額や納税履歴、兵役、前科など文氏の個人情報など各種の書類が添えられる。
 政府は当初、13日に要請書などを提出する予定だった。国務総理室関係者は「文候補者に公職経験がなく、書類を準備するのに予想より時間がかかった」と説明した。
 文氏はジャーナリスト時代に書いた保守色の強いコラムや、日本による植民地支配や南北分断を「神の意思」と発言したことが明らかになり、強い批判を浴びている。16日には慰安婦問題をめぐる過去の発言が問題視されていることについて「傷つけられた方々に心からおわびする」と謝罪したが、自らは指名を辞退しない姿勢を示した。
 文氏は17日午前、政府ソウル庁舎別館で記者団に対し、「誤解を招いたことについて聴聞会で私の心情を率直に伝えたい」と述べた。
 一方、日本政府は旧日本軍の慰安婦への関与を認め謝罪した河野談話の検証作業に関する報告書を国会に提出する見通しで、文氏の歴史認識が韓国の対日外交に悪影響を与えかねないとの指摘に関しては、「謝罪したのに今になって(その姿勢が)揺れれば、日本は謝罪する考えがないとしか解釈できない」と指摘。「そのような日本がわれわれの隣人になれるのかどうかについて本当に残念と思っている」と述べた。
 また、慰安婦問題について、「慰安婦の強制動員は明白に反人道的な犯罪行為ということを感じている。必ず謝罪しなければならないと思う」と強調した。

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