【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が10日、新首相候補に文昌克(ムン・チャングク)元中央日報主筆(65)を指名し、韓国憲政史上初めて記者出身の首相が誕生する可能性が高くなった。
 文氏は忠清北道・清州出身で、ソウル大の政治学科卒業後、中央日報に入社。ワシントン特派員や政治部長、論説主幹、主筆などを経て高麗大メディア学部の碩座教授(寄付金で研究活動をするよう大学が指定した教授)などを歴任した。
 これまで国会議長には記者出身者がいたが、首相にはジャーナリスト出身がいなかった。
 また、文氏が国会人事聴聞会を無事に終え、本会議で任命同意案が処理されて首相に任命されれば、初めて忠清北道出身者が国政のナンバー2の座に立つことになる。 
  朴大統領が今回、記者の経歴が長い文氏を首相に指名したのは、セウォル号沈没事故以降、政府に対する不信が高まった深刻な状況の中、世論を正確に見抜く記者特有の感覚を活用し、これを政策に反映させることにより、危機的状況を打破するとの意志が作用したものとみられる。
 さらに、先ごろ実施された統一地方選の主要8都市(特別・広域市)と9道の首長選で、与党セヌリ党が忠清エリアで完敗したことを踏まえ、同地域出身の文氏を指名したとみられる。
 現職の鄭ホン原(チョン・ホンウォン)首相は旅客船沈没事故の責任を取り辞意を表明している。後任には先月、元大法院(最高裁)判事の安大熙(アン・デヒ)氏が指名されたが、判事退任後に弁護士として多額の報酬を得ていたことなどが批判され、辞退した。

Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0