【西安聯合ニュース】日本による植民地時代に中国で創設された大韓民国臨時政府の「光復軍」を記念する石碑が中国の陝西省西安市に完成し、29日に除幕式が行われた。
 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が昨年6月に西安を訪れ陝西省の趙正永党委員会書記らと会談した際、石碑の設置を要請した。石碑は1942年に光復軍第2支隊が駐留していた西安市長安区の杜曲鎭に建てられた。
 除幕式には陝西省の王莉霞副省長や中国外務省アジア局の責任者ら政府関係者が出席した。韓国からは国家報勲処の朴勝椿(パク・スンチュン)処長、全哉垣(チョン・ジェウォン)在西安韓国総領事をはじめ、独立有功者とその遺族らがつくる光復会の関係者、光復軍第2支隊出身の韓国光復軍同志会会長らが出席した。中国政府は両国政府の協力で同事業が推進されたことを踏まえ、韓国から多数の関係者を招いたとされる。
 石碑は記念施設である公園内に設置された。高さ1.8メートル、幅1.1メートルで、石碑前面に金色の文字で「韓国光復軍第2支隊駐屯地跡 1942年-1945年」と中国語で刻まれている。裏面には「韓中国民がともに日本の帝国主義の侵略と圧迫に立ち向かった歴史を記念し、抗日勝利に寄与したことをたたえるため、特別にここに記念碑を建てた」など、光復軍の活躍を韓国語と中国語で併記している。
 陝西省の張宝文外事弁公室主任は祝辞で、韓中は日本の軍国主義の侵略に大きな犠牲を払いながらも結局は第2次世界大戦で勝利を収めたとしながら、「石碑は両国の信頼の深まり」を意味するものと述べた。
 朴処長も祝辞を通じ、「石碑の設置は光復軍の偉業を永遠に記憶し広く知らしめる契機となる」としながら、朴大統領の要請に中国が公園まで整備したことに謝意を伝えた。また、中国が今年1月に黒竜江省のハルビン駅に開館した「安重根(アン・ジュングン)義士記念館」にも言及し、両国の信頼強化を評価した。
 韓国政府は昨年6月の韓中首脳会談で、韓国の独立運動家、安重根が初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した現場のハルビン駅に石碑を建てることを要請。これに対し中国は、同駅に記念館を開館した。
 習近平中国国家主席の韓国国賓訪問が近いとみられる中、光復軍の石碑設置はある種の手土産との解釈もある。安重根義士記念館に続き今一度、日本との歴史問題をめぐり韓国と足並みをそろえるメッセージを送ったと受け止められる。
 この日の除幕式には複数の日本メディアも取材に訪れ、高い関心を示した。

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