完成間近のビルが大きく傾いている
完成間近のビルが大きく傾いている
12日午前8時7分ごろ、忠清南道 牙山(アサン)市で2週間後に竣工が予定されていた7階建てのビルが大きく傾いた。

 完成2週間前のこの建物は、7階建てで骨組みが完了した状態で内部工事終了前の12日午前、急に南の方へ 20度ほど傾いた。

 事故当時、建物内に人はいなかったため人命被害はないと確認されている。
この建物のすぐ側には同じような高さと大きさの 「双子」 オフィステルが横に建てられているが、 この建物と反対方向に傾いたので被害はなかった。

 事故が起きた建物のすぐ横のオフィステル工事現場で作業中だったある作業員は「ダンプから煉瓦が崩れ落ちるような音がした」とし「外を見たら (横の建物が) もう大きく傾いていて素早く身をよけた」と当時の状況を話した。

 警察と消防当局、市役所、韓国電力関係者らは、現場に出動して緊急救助統制団を設立し、電気を遮断するなど事故現場周辺を統制して万が一の事態に備えている。竣工の前だったためガスは供給されていない。

 傾いた建物は、傾き始めてから全体的に少しずつ亀裂が発生している。

 牙山(アサン)市役所関係者は「崩壊危険のため撤去は避けられない」とし「建築物に対する詳細な調査を行なって建て主と協議を通じて撤去などの対策を立てる」と述べた。

 牙山地域は前日の11日から12日午前 7時まで 28.25ミリの雨が降った。

 警察は地盤沈下の可能性を念頭に置いて、施工・監理関係者らを相手に安全管理遵守容疑も含めて事故経緯を調べている。

 この地域は元々、田や水路があった場所のため地盤が弱かったはずだという証言もある。

 近隣で48年間暮したという住民(71歳)は「村名(夕哭里)のように、この辺りは水路の上に石橋があった所だ」と言い「柔らかくなった地になった水田だったが、新たに土を補って地盤を固めているんだ」と語った。

 警察関係者は「建て主と現場作業員などに建設過程全般に関して調査する」としている。

 第2種近隣生活施設用途であるこのオフィステルは、1647.44平米 の面積に鉄筋コンクリートスラブで建築中だった。1階は駐車場、2~3階はオフィステル、4 ~7階は学習部屋が入る複合建築物。

 2011年 6月 24日建築許可を受けて昨年7月着工したこの建物は、今月末竣工予定だった。建築が始まった昨年10月頃に地階を無くして用途を変える設計変更があった。

 施工は京畿道城南市の業者、監理は京畿道烏山市の建築事務所がそれぞれ引き受けている。

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