檀園高校2学年チェ・ドクハ君が119に初めて事故を通報した16日午前8時52分ごろ。子供たちは4階客室で「あ、傾いてきた」「皆、安全にしている」「さっきより大丈夫」などと話している。
この時は、危険な状況を理解していないように見える。面白がり笑いながら冗談を言い合う姿もあった。いったん切られた動画は、午前8時59分ごろ再び映し出され、その際、子供たちは救命胴衣を探し着用している。
沈没し始めて10分余りが過ぎ、携帯電話が使用できない状況になると、子供たちは不安な面持ちになり家族にメッセージを伝える。
ある学生は「お母さん、お父さん愛しています。今回のことで死ぬかもしれないから…、お母さん、お父さん愛しています。○○(弟・妹)おまえだけは修学旅行に行くな。お兄ちゃんみたいになりたくなかったら、わかった?どうか、助けて、最後だ」と話した。
子供たちは「現在の位置から移動せず待機してください」という案内放送が流れると、「甲板にいる子たちはどうなるの?」「先生たちも大丈夫だろうか」と教師や友人を心配した。
映像はここまでだった。
携帯電話の持ち主A君は23日、遺体で発見された。子供たちが救命胴衣を着用し待機している状況で、船長や船員の大多数はすでに脱出していた。案内放送だけでも正しく行っていれば、犠牲者の相当数を救助できたという指摘があるだけに、悔しさが残る。
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