【ソウル聯合ニュース】韓国旅客船「セウォル号」の沈没事故を受け、修学旅行が全面禁止されるなど団体旅行のキャンセルが相次ぎ、旅客船業界が打撃を受けている。また同船を運航する船舶会社、清海鎮海運が仁川-済州の船舶運航を中断したため、済州と首都圏を結ぶ物流にも支障が出ている。
 釜山港では釜山と日本を結ぶ4航路で、船会社7社が旅客船13隻(カーフェリー4隻、高速船9隻)を運航している。船会社のうち、高校の修学旅行のような団体旅行客の割合が高い会社は相次ぐ予約キャンセルで乗客が60%以上減った。
 釜山と日本を往復する大型カーフェリーを運航する船会社は、修学旅行の禁止により修学旅行の予約が100%キャンセルになった。そのため修学旅行シーズンである4~5月の予約が70%程度減少した。
 釜山-日本の航路を運航する高速船の船会社は、6月の予約客のうち2000人余りが予約をキャンセルした。同社関係者は「セウォル号の事故による乗客減少の速さが東日本大地震の時とかわらない。船舶旅行のキャンセルが長期化しないか心配」とコメントした。
 別の船会社の関係者は「修学旅行の中止により、予約キャンセルが相次ぎ、どの船会社も乗客が半分以上減った状態」とした上で、「セウォル号の事故の衝撃があまりにも大きく、これといった方策もない」と伝えた。
 その他の地域でも、5月まで続く観光シーズンを迎えたものの、観光客が半分以上減少し、飲食、宿泊業界にも打撃を与えると予想される。 
 また、セウォル号とともに仁川-済州航路を運行していたオハナマ号の運航を清海鎮海運が中断させ、済州と首都圏を結ぶ物流に支障が生じる懸念がある。
 代替航路で貨物運送が行われることにより混乱が生じ、運送費も上昇している。問題が長期化すれば被害はさらに大きくなる。

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