【ソウル聯合ニュース】不正融資疑惑をめぐり、韓国最大手・国民銀行の東京支店員が自殺したのに続き、ウリィ銀行元東京支店長が自殺したことを受け、韓国と日本の金融当局はウリィ銀行と同じく疑惑が浮上している企業銀行(IBK)に対する共同検査に乗り出す。当局は不正融資を通じた裏金づくりが他行の海外店舗でも行われているとみて、全海外店舗を再点検する方針だ。
 金融監督院は日本の金融庁と先ごろ、日本に進出した韓国金融機関に対する情報や検査の協力に関する覚書の締結について集中的に協議したことが、9日までに分かった。
 金融庁関係者は先週来韓して金融監督院と協議し、国民銀行東京支店の検査をめぐる今後の対応や、ウリィ、企業銀行の東京支店の共同検査について協議したとされる。
 特にウリィ銀行東京支店の不正疑惑をめぐり調査を受けていた元支店長が自殺したことを受け、韓日金融当局の協力が一層早まると見込まれる。
 金融監督院は昨年12月、国民銀行東京支店の不正融資と裏金づくり疑惑が発覚したことを受け、金融庁と共同検査に乗り出したが、東京支店の行員が自殺したため中断。今年1月から再開した。
 同院は現在、ウリィ、企業、新韓銀行の東京支店に対し検査を行っている。
 ウリィ、企業銀行の東京支店の場合、700億ウォン(約68億円)台の不正融資の一部が韓国に流入していることが分かっている。一部支店員が自身の年俸をはるかに上回る金額を韓国に送金した事実も確認された。最大60億ウォンが韓国に送られたと推計される。
 ウリィ銀行東京支店の不正融資に関わったのは元支店長のほか数名いることが確認されたため、金融監督院は調査範囲を広げるとみられる。
 同院は不正融資を通じた裏金づくりがほかの銀行の海外支店でも行われているとみて、全海外店舗を再点検する方針だ。国民、産業銀行など11行の海外法人および支店数は145に上る。

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