【ソウル聯合ニュース】先月27日に黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を越え、韓国軍に拿捕(だほ)された北朝鮮の漁船について、韓国当局は漁船がNLLを意図的に侵犯したと分析していることが6日、分かった。
 韓国政府筋によると、漁船には航海用の羅針盤や網などの漁具があったが、操業には使用できない状態で、漁業を行った形跡もなかった。漁船は韓国艦艇の警告に「戻る」と返答したが北上せず、NLLの韓国側海域にとどまっていたため拿捕された。当時、北朝鮮の乗組員らは棒などを持って抵抗した。
 韓国軍は乗組員らに亡命の意思がなく、漁船のエンジンも故障していたため、意図的な越境ではなかったと判断し、先月28日に北朝鮮に送還した。だが、政府筋によると、漁船がNLLを越えた際、北朝鮮の艦艇約10隻がNLL付近で待機していた。
 北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は漁船が戻った後、「南側が暴行を加え、亡命を強要した」と主張し、乗組員も翌日に平壌で行った記者会見で同様の主張を繰り返した。
 北朝鮮は同31日にNLL付近の7か所に海上砲撃区域を設定し、韓国側海域に砲弾約100発を発射。今月4日には黄海の最前線地域で「拿捕復讐」を誓う集会を開催した。

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