【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が旧東ドイツ地域のドレスデンで平和統一のための基盤づくりに向けた3大提案を発表したことについて、北朝鮮は沈黙を守る一方で朴大統領を名指しで非難した。
 北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は30日、黄海上の南北軍事境界線と位置付けられる北方限界線(NLL)を侵犯した北朝鮮漁船を韓国軍が拿捕(だほ)した事件について激しく非難した。
 特に、朝鮮人民軍将校の言葉として「朴槿恵は欧州訪問で『統一』やら『共同繁栄』やら『交流』やらと面はゆい言葉をくどくど並べている」と主張し、朴大統領のオランダ、ドイツ訪問をこき下ろした。
 北朝鮮の対韓国窓口機関、祖国平和統一委員会は27日、オランダ・ハーグでの核安全保障サミットで朴大統領が北朝鮮の非核化を強く求めたことに対し、一時中止していた朴大統領への名指し非難を再開した。南北が先月の高官級協議で相互の誹謗(ひぼう)中傷を中止することで合意して以降、北朝鮮の対韓国機関が朴大統領を名指しで非難するのは初めてだった。
 労働新聞はまた、韓国に拿捕され北朝鮮に送還された船員らが29日に記者会見し、韓国で暴行を受けたと主張したと報じた。
 韓国軍は27日午後5時26分ごろに黄海の白ニョン島の東からNLLを越え韓国側に1.8キロ侵入した漁船を、同午後8時ごろ拿捕し、約6時間後に北朝鮮に送還した。朝鮮人民軍総参謀部は28日、船員らが韓国軍に亡命を強要され、暴行を受けたと主張し、「野獣的な蛮行を絶対に見過ごさず報復する」と威嚇した。

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