韓国の輸出港(資料写真)=(聯合ニュース)
韓国の輸出港(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の主力輸出品が韓米自由貿易協定(FTA)を活用して米国市場で徐々に足場を固めていることが分かった。
 韓米FTAは15日で発効2年を迎える。韓国貿易協会と産業通商資源部によると、FTAが発効した2012年に韓国の対米輸出は585億3000万ドル(現在のレートで約5兆9600億円)と前年比4.1%増加したのに続き、昨年も620億5000万ドルと6.0%拡大した。これに対し、韓国の輸出全体の増加率は2012年がマイナス1.3%、昨年は2.1%にとどまった。
 FTAが発効した2012年3月15日を基点に前後2年間の実績をみても、対米輸出は1097億ドルから1210億ドルに10.3%伸び、全体の輸出増加率(6.0%)を上回った。特にFTAにより関税が撤廃または引き下げられた品目は年平均8.0%輸出が増加し、関税恩恵のない品目(3.2%増)とは大きな開きがあった。関税恩恵のある品目は全体の63.2%にあたる6775品目で、このうち自動車部品をはじめとする輸送機械(年平均17.0%増)や化学製品(13.1%増)、石油製品(10.4%増)などの輸出の増加幅が大きかった。また、FTAによる打撃が懸念されていた農水産食品の輸出も13.2%増を記録した。
 韓国製品の米国でのシェアは2011年の2.57%から2012年が2.59%、2013年が2.75%と緩やかに拡大している。韓国企業がFTAの恩恵品目のうち実際にFTAを活用して輸出した割合は、2012年の68.9%から昨年76.1%に上昇した。
 一方、米国からの輸入は2012年が2.8%、2013年が4.2%、それぞれ減少した。半導体や航空機、穀類、飼料などを中心に輸入が減った。ただ、韓国輸入時の関税が8%から4%に引き下げられた米国製自動車の輸入は年平均49.9%拡大し、韓国の輸入車市場で日本を抜いて2位に上がった。
 韓国の対米輸出が増え、輸入は減った結果、貿易収支の黒字は2011年の116億ドルから2012年は151億8000万ドルと35.5%拡大した。昨年は53.6%増の205億4000万ドルと集計された。
 投資部門にも成果がみられる。FTA発効後の2年間、米国の対韓投資は80億4000万ドルで、発効前の2年間に比べ82.5%増加した。昨年末時点で総額533億4900万ドルと、海外からの対韓投資の24.5%を占めトップとなっている。
 貿易協会は今後について、低調だった米国の景気に回復の兆しが見えており、FTAの関税恩恵を十分活用すれば韓国製品は米国で一層のシェア拡大が可能と見込む。
 他方で、専門家の中にはFTA効果を拡大解釈しているとの意見もある。

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