韓国代表チームのフィジカルコーチを務める池田誠剛氏=(聯合ニュース)
韓国代表チームのフィジカルコーチを務める池田誠剛氏=(聯合ニュース)
【フォス・ド・イグアス(ブラジル)聯合ニュース】6月に開幕するサッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会で8強入りを目指す韓国代表チームの日本人フィジカルコーチ、池田誠剛氏が、代表合宿が行われているブラジルのフォス・ド・イグアス市で19日(現地時間)、本大会までの選手のフィジカルトレーニング計画を明らかにした。

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 今回の合宿で初めて指導する選手も多いため、選手のコンディションを把握することに多くの時間を割くという。池田コーチは「選手の体の基礎固めや偏りを修正する作業はしない。強度の高いトレーニングと回復を繰り返しながら選手のコンディションを上げることに注力する」と説明する。上昇と下降を繰り返しながら5、6週間かけて選手のコンディションを徐々に上げていき、5か月後の開幕時に最高の状態にもっていく計画だ。
 それぞれのチームから招集された代表チームは、所属チームごとにトレーニング方式や選手の置かれている状況が異なる。そのため選手一人一人に合わせたプログラムを用意しなければならない。チームの移籍やポジションの変更でも選手のコンディションは変化するという。特に移籍を前にした選手は強いプレッシャーを抱えているため、選手と対話を重ねて精神的ストレスを軽減する方法を探っていく。
 今後5か月間、代表チームの合宿が終わるたびに選手に「宿題」を出し、次の合宿で確認する作業を繰り返す。コンディションに深刻な問題を抱える選手は個別に呼び出し洪明甫(ホン・ミョンボ)代表監督とともに面談する。洪監督は「池田コーチのデータを前にすると選手たちは何も言えなくなる」と明かす。
 本大会前の最終合宿ではシーズンを戦って疲労している欧州組のコンディション回復に向けたプログラムを用意する。こうして5か月かけて代表選手の体をつくり上げる計画だ。
 池田コーチによると韓国選手のスピード、パワー、持久力などフィジカル面の総合力は、本大会出場32チームの平均レベルだという。「ただ、国のために戦おうという闘争心は世界最高」と評価した。
 洪監督は2009年のU-20(20歳以下)W杯に向け浦和レッズに所属していた池田コーチを三顧の礼で迎え、韓国は8強に進出した。また、ロンドン五輪でも池田コーチとタッグを組み、銅メダルという結果を出した。池田コーチは昨年1月に中国・杭州緑城と契約したが洪監督の要請を受けパートタイムで洪監督をサポートし、昨年末の杭州緑城との契約終了後、韓国代表チームのコーチとして正式に加わった。
 池田コーチは1980年代、イングランド1部リーグ(プレミアリーグ)のウェストハム・ユナイテッドに入団するほど期待を集めていた。だが、深刻な負傷を負い早くに引退し、専門のフィジカルトレーナーに転向した。

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