慶尚南道巨済市に建立された旧日本軍の慰安婦を象徴する「平和の少女像」(左端)。ソウルの日本大使館前の少女像(中央)と米カリフォルニア州グレンデール市に昨年設置された少女像(右端)と違い立ち姿となってい
慶尚南道巨済市に建立された旧日本軍の慰安婦を象徴する「平和の少女像」(左端)。ソウルの日本大使館前の少女像(中央)と米カリフォルニア州グレンデール市に昨年設置された少女像(右端)と違い立ち姿となってい
【巨済聯合ニュース】韓国南部・慶尚南道巨済市で17日、旧日本軍の慰安婦を象徴する「平和の少女像」の除幕式が行われた。
 巨済の少女像は、ソウルの日本大使館前とソウル近郊・京畿道高陽市の湖公園にそれぞれ設置されている少女像に続く、韓国で3番目の慰安婦を象徴する銅像。
 市民団体「巨済市日本軍慰安婦被害者追慕(追悼)碑建立推進委員会」などが募金活動を経て今月13日に巨済文化芸術会館前の公園に設置したもので、彫刻家のキム・ウンソンさん、キム・ソギョンさん夫妻が製作した。
 ほかの2体と違い立ち姿だが、これは「戦争犯罪である慰安婦問題を謝罪するどころか認めることさえせず、歴史の歪曲(わいきょく)と隠蔽(いんぺい)を続ける日本政府の態度をこれ以上座視できない」との意志を表現している。
 また、両手で青い鳥を包み込むようにして持っている姿には、「どんな風にも揺るぎなく日本の蛮行を非難し、自由と平和を象徴する青い鳥を守る」という意味が込められている。少女が年を取りおばあさんになったことを意味する黒い影と、その中の希望を表現した白いチョウはほかの少女像と同じだ。
 キム・ウンソンさんは「日本政府が心から謝罪し、反省しない限り、いつでもどこでも少女像を作る。違った姿の少女像をいろいろ考えている」と語った。
 また、米カリフォルニア州グレンデール市に昨年設置された少女像の撤去を求める声が出ていることに触れ、「少女像を撤去したからといって日本の過ちが忘れられるわけではない」と主張した。
 除幕式には、元慰安婦のキム・ボクドゥクさん、金福童(キム・ボクドン)さん、吉元玉(キル・ウォンオク)さんをはじめ、元慰安婦の支援団体、地元の学生ら200人余りが出席した。
 キム・ボクドゥクさんは「(慰安婦だったときのことは)死んでしまいたいほどつらい記憶」と振り返り、「皆がこの銅像を見て、私たちのことを覚えていてくれればいいと思う」と語った。
 少女像の建立に向けた募金運動は4000万ウォン(約393万円)を目標に昨年7月から始まり、半年で4298万890ウォンが集まった。キム・ボクドゥクさんが100万ウォンを寄付したほか、約300人の個人、地元の小中高校、市民団体、大宇造船海洋、サムスン重工業など約30の機関・団体・企業が募金に参加した。巨済市は1000万ウォンを支援した。

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