首脳会談で握手する朴大統領とシン首相=16日、ニューデリー(聯合ニュース)
首脳会談で握手する朴大統領とシン首相=16日、ニューデリー(聯合ニュース)
【ニューデリー聯合ニュース】インドを国賓訪問している朴槿恵(パク・クンヘ)韓国大統領は16日、同国のシン首相と会談し、両国の戦略的パートナー関係を実質的に発展させることを盛り込んだ共同声明を採択した。
 両首脳は、向こう40年にわたり両国関係をさらに発展させるため▼高官クラスの政務協力強化▼より開放された経済・貿易環境の構築▼文化面での相互理解の増進――を共同ビジョンに掲げた。
 経済・貿易分野では、経済協力策をより包括的に議論できるよう中長期的な協力ロードマップに関する協議を始めるとともに、経済協力の経験を幅広く共有することで合意した。
 また、両国間の包括的経済連携協定(CEPA)を改善し、モノやサービスの貿易や投資を拡大する必要性をあらためて確認。できるだけ早く改善を終えられるよう努力することで一致した。これに向け、今年上半期にソウルで通商担当相会談を開催する計画だ。
 併せて、両国間で改定案に仮署名済みの二重課税防止協定を早期に発効させるため、必要な手続きを取ることでも意見が一致した。
 このほか、韓国鉄鋼最大手ポスコがインド東部オリッサ州で進めている一貫製鉄所の建設について、用地や鉱山探査権の取得に関する進展を歓迎し、事業の成功に向け協力することで合意した。シン首相は「発電所や鉄道の建設など、インドのインフラ事業への韓国企業の参入を歓迎する」と述べた。
 政治・安全保障分野では、首脳会談の定例化、両国の外相が出席する共同委員会の定期開催、国家安保室同士の定期対話などを目指すことで意見を同じくした。
 また、北朝鮮の非核化と朝鮮半島の平和・安定維持の重要性をあらためて確認し、国際社会での義務と公約に反する北朝鮮の核開発計画に懸念を表明した。
 朴大統領は、自らが掲げる朝鮮半島信頼プロセス(対話や人道支援を通じ南北の信頼構築を目指す政策)と北東アジア平和協力構想(非政治的な分野から協力を重ねる新たな枠組み)をシン首相に説明。シン首相は、域内の持続可能な平和と安定の実現に向けた朴大統領の努力を評価した。
 科学・技術分野では、持続可能な経済成長に向けた創造経済(産業と産業、文化と産業を融合させ付加価値、雇用、成長動力を生み出すことを目指す韓国の経済政策)の重要性を認め、その基盤となるIT分野での協力強化、両国のICT(情報通信技術)政策協議会の新設などに合意した。原子力分野での連携強化に向け、定期的な交流も行うことになった。
 韓国とインドは両首脳が出席するなか、軍事秘密情報保護協定、科学技術の共同応用研究および開発プログラムに関する了解覚書(MOU)、宇宙協力に関する協定などを締結した。

Copyright 2014(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0