【ソウル聯合ニュース】北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の「新年の辞」演説で南北関係改善の必要性を強調したが、その一方で韓国の民間団体などに反政府活動を促す政治的なメッセージを送っていることが16日までに分かった。
 韓国の関係当局や民間団体によると、北朝鮮は韓国にある北朝鮮支援団体や宗教・社会団体、個人など約60か所にファクシミリで「2014年新年書信」を送った。
 北朝鮮の機関による新年のあいさつは定例となっているが、送り先がこれまでの20か所から今年は大幅に増えた。また、一部の団体宛てでは積極的な反韓国政府活動の実施を求めるなど、メッセージの政治色が強まったことが分かった。一方、対北支援団体には粉ミルクや病院建設資材などの提供を要請した。
 韓国政府は北朝鮮のこうした動きを、統一戦線戦術強化の一環と分析している。ある政府関係者は「北朝鮮は新年の辞で南北関係の改善に言及してわれわれに対北朝鮮政策の転換を迫っているが、その裏では韓国側団体との連携を強調し、反政府活動を扇動している」と批判した。

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