北朝鮮は9日、韓国で近く大規模な韓米合同軍事演習が行われることなどを理由に、離散家族の再会事業を旧正月(今年は1月31日)に合わせて行うための協議を開くという韓国の提案を事実上拒否した。
昨年北朝鮮による3回目の核実験が行われた直後に実施された「キー・リゾルブ」および「フォールイーグル」の際、戦略爆撃機B52やステルス戦略爆撃機B2など、米軍の戦力が朝鮮半島に展開すると北朝鮮は強く反発した。
軍のある消息筋は9日、「今年の『キー・リゾルブ』は2月末から3月初めまで2週間行われる。昨年は2015年の有事作戦統制権の移管に備えて韓国合同参謀本部主導で進行されたが、今年は韓米連合軍司令部主導で実施されるだろう」と明らかにした。
昨年は韓国合同参謀が「キー・リゾルブ」の計画と進行、評価まで全過程を主導したが、韓米間で有事作戦統制権移管の再延期が議論されていることにより、再び連合軍司令部主導に変わった。
3月初めに指揮所演習(CPX)である「キー・リゾルブ」が終われば、実際に韓米両軍が参加する「フォールイーグル」が4月末まで続く。
昨年の「フォールイーグル」には軍団級、艦隊司令部級、飛行団級部隊の韓国軍約20万人と米軍1万人余りが参加した。北朝鮮が演習に対し反発を強め、朝鮮戦争の休戦協定白紙化などを一方的に宣言し、南北間の軍事的緊張が高まる中、グアムからB52が、米本土からB2が朝鮮半島に展開した。
軍のある関係者は「今年の『キー・リゾルブ』および『フォールイーグル』の計画は確定していないが、昨年と同程度の規模になる。参加戦力が増えることはないだろう」と明らかにした。
「キー・リゾルブ」および「フォールイーグル」を控え、北朝鮮が軍事挑発を行う可能性があるとみて韓国軍当局は警戒態勢を強めている。
韓国国防部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官は先月17日、全軍主要指揮官とのテレビ会議で、「北朝鮮が来年1月下旬から3月初めの間に挑発に出る可能性が高い」とした上で、警戒態勢の強化を指示した。
韓国で大規模軍事演習が行われることを理由に北朝鮮が離散家族再会事業のための提案を拒否したことと関連し、韓国政府は遺憾を表明し、韓米合同演習は計画通り進めるとの立場を明らかにした。
統一部の金義道(キム・ウィド)報道官は「北朝鮮が定例の軍事演習などを人道問題と絡めたことは遺憾だ」とし、北朝鮮は口先だけで南北関係の改善を言うのではなく、行動で誠意を示すべきだと指摘した。
国防部の金ミンソク報道官は「軍が存在する限り軍事訓練は必要だ。『キー・リゾルブ』および『フォールイーグル』は防御目的の訓練」と説明。韓米合同演習を中断する理由がないという立場を明確にした。
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