国会本会議のもよう=1日、ソウル(聯合ニュース)
国会本会議のもよう=1日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の国会は1日早朝、2014年会計年度(14年1月~12月)予算案を可決した。「準予算編成」という最悪の状況は回避したが、昨年に続き2年連続で年が明けてからの予算案成立となった。予算案が政略的な駆け引きの対象となり、国会が党利党略にとらわれ、国の懐の足を引っ張る問題が再燃したという批判に直面するとみられる。

 国会が可決した予算案(支出総額)は355兆8000億ウォン(約35兆円)。補正予算を含む2013年予算案は349兆ウォンだった。朴槿恵(パク・クンへ)政権発足後初の予算案は政府案より約1兆9000億ウォン減った。5兆4000億ウォンが減額されたが、福祉や社会間接資本(SOC)予算などをが3兆5000億ウォン増額された。
 事業別では、昨年の大統領選への介入疑惑が浮上している情報機関・国会情報院と軍サイバー司令部の特殊活動費、李明博(イ・ミョンバク)前政権が掲げた4大河川事業などが減額された。保守寄りの安保教育を行ったことが問題となっている国家報勲処の予算も大幅に削減された。
 一方、6月の地方選挙を控え、鉄道や道路など地域のSOC予算は増えた。福祉事業では0~5歳の無償保育の補助率引き上げ(10%から15%)、学校の電気料金や高齢者センターの冷・暖房費支援、兵士の給食単価などが増額された。政府が過去初めて100兆ウォン台で編成した福祉予算は国会でさらに拡大された。
 予算案可決の最大の焦点は外国人投資促進法(外促法)の改正案だった。与野党指導部は当初、同案を国家情報院改革案や予算案などと一括処理する方針だったが、最大野党民主党の一部議員が外促法可決に反対し、予算案処理まで遅延された。与野党は2月まで、国会で特別法を制定する必要はなく、国会議決だけで施行できる常設特別検察官と特別監察官制の導入を合意処理することにし、午前3時50分に本会議を再開、午前5時15分ごろにようやく予算案可決にこぎ着けた。 

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