法廷に引き出された張氏=(労働新聞=聯合ニュース)
法廷に引き出された張氏=(労働新聞=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が12日に特別軍事裁判を開き、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の叔父で実質ナンバー2だった張成沢(チャン・ソンテク)前国防委副委員長に死刑判決を下し、直ちに執行した。
 北朝鮮の朝鮮中央通信は13日、「張成沢に対する朝鮮民主主義人民共和国の国家安全保衛部特別軍事裁判が12月12日に行われた。共和国刑法第60条に基づき死刑に処するとの判決を下し、判決は直ちに執行された」と伝えた。刑法第60条は国家転覆陰謀行為に対する規定で、死刑に処することができる。
 張氏は8日に開かれた朝鮮労働党中央委員会政治局の拡大会議で、反党、反革命の分派行為を行ったとして全役職から解任され、党からも除名されていた。金正日(キム・ジョンイル)総書記が後継者だった1970年代から約40年にわたり権勢を振るった張氏が処刑されたことから、北朝鮮では大々的な粛清が続くと予想される。
 朝鮮中央通信は「特別軍事裁判所は張成沢がわが共和国の人民主権を転覆させる目的で敢行した国家転覆陰謀行為が共和国刑法第60条に該当する犯罪を構成することを確証した」と強調。張氏が代替わりの時期を好機として本性をあらわし始め、指導者の継承問題を妨害する大逆罪を犯したと説明した。政変を起こすために軍の掌握を画策し、自身の偶像化も図ったという。
 また、「国の重要経済部門を掌握し内閣を無力化させることで、国の経済と人民生活を収拾できない破局へ追い込もうと画策した」と指摘した。石炭など地下資源を無断で売り、羅先経済貿易地域の土地を50年の期限で外国に渡す「売国行為」も躊躇(ちゅうちょ)しなかったと伝えた。
 さらに張氏は2010年にデノミネーション(通貨呼称単位の変更)の責任を問われて処刑された朴南基(パク・ナムギ)元党部長を背後で操った人物だったと指摘した。このほかにも張氏の「不正腐敗」行為を具体的に挙げた。

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