【ソウル聯合ニュース】宇宙誕生の秘密を解き明かすために関連分野の研究者を総動員する事業が試みられる。それぞれ異なる分野の研究者が協力して革新を生む「融合」の概念が宇宙研究に適用される。
 韓国天文研究院は5日、現代科学の難題である宇宙の誕生と進化現象を解明するための融合研究に着手すると発表した。
 「宇宙誕生と進化難題解決法のための融合研究」がこの事業の名称となる。宇宙・宇宙構成物質の相関関係研究を通じて宇宙の誕生と進化現象を解明することが事業の目標だ。
 これまでの「統合研究」とは異なり、「融合研究」は天文学だけでなく物理学、光学、電波学、ビッグデータなど関連分野の専門家が総動員される。
 X線や電波などの電磁波分野と粒子物理学、観測資料処理とアルゴリズム開発のためのビッグデータの融合研究などが協力しなければ宇宙分野で大きな研究成果を出すことができないとの判断からだ。
 このように宇宙分野研究のために領域を越えて関連分野の専門家がすべて参加するのは世界的にも例がないことだと韓国天文研究院は強調した。 
 来年から48億ウォン(約4億6366万円)の事業費で融合研究を始める。2017年までの中長期計画を立てた状態だ。主な研究分野は▼暗黒物質(dark matter) ▼ブラックホール▼銀河の進化――など。
 韓国天文研究院は事業着手とともに国内外の関連機関・研究所を対象に参加の意志を打診している。韓国内からは韓国科学技術情報研究院(KISTI)が参加する。基礎科学研究院(IBS)などとも参加について話し合いを進めている。海外ではドイツのマックス・プランク電波天文研究所、ハーバード大外部銀河研究チームなど宇宙科学分野で最高のレベルにある団体との交流を推進する。米国、日本、オーストラリアなどで運営するプログラムに参加する案を検討し、海外の科学者を招聘(しょうへい)する案も推進する計画だ。
 韓国天文研究院の関係者は「天文学の方法論を越えて研究機関同士の融合研究を通じて世界20大科学難題の一つである宇宙誕生と進化の解明をしたい」と話した。

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