【ソウル聯合ニュース】韓国貿易協会の韓悳洙(ハン・ドクス)会長は韓国が環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に向けて動き出したことに関連し、「(TPPの)全体的な開放水準は米国、欧州連合(EU)と結んだ自由貿易協定(FTA)の範囲を大きく逸脱しないと思う。やってみる価値がある」との見解を示した。
 韓会長は2日にソウル市内のホテルで開かれた記者会見で、韓国がTPPに参加する必要性を説明。TPP参加による関税引き下げ効果よりも地域内のサプライチェーン(調達・供給網系)に入るという観点から、一層重要性を帯びると強調した。
 TPPの締結により地域内で取引される資材や部品は国産と認められ、関税特典を受けられるようになる。ただ、日本が参加し韓国が抜ける場合、日本の資材や部品を中心にサプライチェーンが構築され、韓国が甚大な打撃を受けることになりかねない。
 また、日本に対する製造業の開放で大きな被害を被るという懸念については、「韓国製造業は米国でも日本に負けていない」とし、「韓国製造業は相当な技術力と製品競争力を有するため、あまり心配していない」と述べた。
 韓国自動車業界が、TPP締結に伴う8%の関税撤廃によって日本製自動車の輸入が急増する可能性に懸念を示していることについては「今年に入って20%近く円安が進んだ状況を考えると関税撤廃は大きな問題にならない。品質、技術や創意工夫で勝負すべき」と話した。
 韓国は3~6日にインドネシア・バリ島で開かれる世界貿易機関(WTO)の公式閣僚会議でTPPの2国間予備協議の手続きを本格化する。予備協議とはTPP交渉に参加している12カ国を対象に具体的な交渉参加条件などを確認する手続き。予備協議でメリット・デメリットを綿密に判断し、参加するかどうかを正式に決定する。

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