【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の非核化をめぐる対話の再開に向けた関連国の動きが再び本格化しており、今度こそ6カ国協議再開の足掛かりを築けるかどうかが注目されている。
 北朝鮮が対話路線を打ち出した今年5月以降、互いの基本姿勢に対する探り合いを続けてきた協議参加国が、これからは具体的な協議再開条件をめぐり駆け引きを行うとみられるためだ。
 各国の表向きの立場だけを見ると、5カ国と北朝鮮の間には依然として高い壁がある。
 そもそも韓国、米国、中国、日本、ロシアの5カ国と違い、北朝鮮は「北朝鮮の非核化」という協議の目的にはっきりと同意していない。むしろ核開発と経済発展を並行して進める姿勢を強調し、寧辺の核施設を再稼動する動きを見せるなど、非核化に逆行している。
 こうしたなか、6カ国協議の再開条件で折り合うには北朝鮮の根本的な態度変化が鍵になると指摘される。
 北朝鮮は、根本的には態度を変えていないものの、挑発・威嚇を続けた上半期に比べるとやや態度を軟化させている。
 例えば、北朝鮮は4月には「もはや非核化対話は絶対にない」と公言していたが、現在は非核化問題を含め前提条件のない対話を行うことを主張している。また、非核化対話の際に核・ミサイル実験を中断できる具体的な条件にも言及している。
 しかし韓米からすると、北朝鮮のこうした姿勢はまだ不十分だ。韓米は北朝鮮に対し、核・ミサイル実験やウラン濃縮活動の中断、国際原子力機関(IAEA)の監視受け入れを盛り込んだ昨年2月の米朝合意と「プラスアルファ」の非核化事前措置を実行し、非核化への意志を行動で示すべきだと強調している。
 北朝鮮が6カ国議長国を務める中国の動きに合わせ、少しずつ態度を変化させていることなどを踏まえると、この先新たなカードを出してくる可能性もありそうだ。
 中国は自国の安全保障面での利益などを考慮し、北朝鮮問題や北朝鮮核問題が管理可能なレベルに達するまで、非核化対話の再開に向けた仲裁役を務めながら北朝鮮の態度変化をけん引していくとの見方が強い。
 「北朝鮮は中国の圧力を負担に感じ、ある程度中国に合わせて動く」(韓国消息筋)とみられており、北朝鮮が今後どのような立場を示すかにより、非核化対話再開に向けた動きの方向性と速度が決まる見通しだ。
 北朝鮮の態度変化を促すため、韓米は中国にさらなる働きかけを求めるとみられる。これに対し中国は、北朝鮮の態度変化を引き出すと同時に、韓米にも対話の再開を迫るものと予測される。 

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